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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女
第14話 私、転校生への喧嘩の吹っ掛け方を探ります。
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男……の子?」

金髪の男子―――デュノアが自己紹介にクラスが沈黙する。そして、

「はい、僕と同じ境遇の方がこちらに居ると聞いて本国から―――」

「「「「「キャアアアアァァァァァ!!!!!」」」」」

黄色い音響手榴弾が炸裂した。

「男子二人目!しかもうちのクラス!」

「織斑君とは違うイケメン!守ってあげたくなる系の!!」

等々、よくもまあ…………うん、なんというか………凄いね。

しかし、忘れてはいけない。転入生はもう一人いるのだ。そして私の興味はどちらかというとそっちにあった。

もう一人の銀髪の少女は、一瞬煩わしそうな眼をクラス中に向けた後、織斑先生の事をじっと見つめていた。左目は何故か眼帯をしているが、織斑先生に向けられた右目の視線の思いを、私は理解できた。

それは羨望、そして敬愛。

ドイツの教え子って………何教えたんですか織斑先生ぇ…………。

「静かにしろ、もう一人いるんだ。……ボーディッヒ、挨拶しろ。」

「はい教官。」

「ここでは織斑先生だ。私はもうお前達の教官ではない。」

「了解しました。」

織斑先生に一分の隙もなく敬礼して答えると、クラス中を睥睨して言い放つ。

「ラウラ・ボーディッヒだ。」

「………。」

「……………………。」

「……あの……以上、ですか?」

「以上だ。」

おおう。まるで氷だね。氷で出来たナイフ、そんなイメージだ。……まあ、彼女達の出自を考えれば無理はないかな。

遺伝子強化体(アドヴァンスド)。確かそんな名前だった筈だ。ドイツが行った“人間兵器”を造るプロジェクトによって産み出された試験管ベイベー。それが彼女達、(シュヴァルツェア)(ハーゼ)の部隊員のオリジンだ。

その隊長、ラウラ・ボーディッヒ。一年前の欧州合同IS演習にゲストとして参加した時に一瞬見かけただけだが、それだけでも実力の一端を知ることができた。

「………さぁて、どう吹っ掛けるかな?」

私の思考は、既に彼女とどうやって戦うかに支配されていた。
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