12話目 成長(後)
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まずグレイのギャラドスが、ゴンのギャラドスに“かみつく”をくらわせようとする。
「ギャラドス! “かみくだく”じゃ!」
“かみくだく”は、悪タイプの攻撃技であり、名前の通り相手を牙で噛みついて攻撃する技である。グレイのギャラドスが使う“かみつく”よりも威力の高い技である。
両者とも互いに、技で相手の胴体に噛みつき合っている。この勝負で相手により多くのダメージを与えているのはゴンのギャラドスであった。
(うおお……KKが力で押されるとは、なんか久しぶりの光景だな……)
このままでは勝てないと思い、グレイは新たな指示を出す。
「KK! “たいあたり”!」
“たいあたり”は、ノーマルタイプの攻撃技で、全体重を使って相手に体当りして攻撃する技である。
「ギャラドス! “かいりき”!」
“かいりき”は、ノーマルタイプの攻撃技で、力ずくで相手を殴りつけたり投げ飛ばしたりして攻撃する技である。技の威力は“たいあたり”よりも高い。
グレイのギャラドスが“たいあたり”をくらわし、お返しにゴンのギャラドスが“かいりき”をくらわす。
この勝負もゴンのギャラドスの方が、相手により多くのダメージを与えている。
「KK! “りゅうのいかり”」
グレイはダメで元々という気持ちで“りゅうのいかり”を指示した。
「ギャラドス “りゅうのいかり”じゃ!」
ゴンも同じ技を指示した。
両者の“りゅうのいかり”がぶつかり合い、相殺された。当然の事であった。“りゅうのいかり”は、強い者でも弱い者でも誰が放っても威力が全く同じになるという性質をもっているのだから。
グレイのギャラドスとゴンのギャラドス。地力としては勝っているのはグレイ側であった。しかし、ゴン側はグレイ側よりも威力が強い技を覚えており、さらにグレイ側は特性いかく、の影響で攻撃力が下がっている。地力は上にもかかわらず勝てないのは、そういう理由であった。
ところで、あまり戦いに関係ない話であるが、グレイは自分側とゴン側の2体のギャラドスをどう見分けているのだろうか? その答えは、目つきで判断している、である。グレイ側の方が目つきが悪いので、目を見れば判断可能である。また、目を見なくても動きでも判断できる。グレイ側の方が激しく動いており、無駄な動きが多いのだ。ゴン側はとても落ち着いた態度であり、無駄な動きをしないのである。
関係ない話はこれまでとして……。
2体のギャラドスはお互い技を当て合うだけでなく、肉弾戦も展開している。肉弾戦においてはグレイ側が多少有利に展開しているが、技同士の勝負で勝てないので戦況をひっくり返す手段としては弱い。
グレイは目の前の状況に頭を悩ませる。
(肉弾戦で少し勝っても、“かみつく”では負けるし“たいあたり”でも負ける。“りゅうのいかり”は全
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