12話目 成長(後)
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て頑張って攻撃しろ! お前ならできる!」
グレイの根性論全開な言葉で、今度は別に自分の命がかかっている訳ではないのだが、レパルダスは再びヤケクソになって相手の攻撃を回避し始めた。
「どうしたチョロネコ! 避けてばっかじゃなくて攻撃もしろ!」
レパルダスは、『カンベンしてよ……』と言いたげな視線をグレイに送ったが、どうにか攻撃を回避しながら“みだれひっかき”の連撃を相手のクリムガンに当てた。
しかし、レパルダスは一瞬苦悶の表情をし、攻撃を中断した。
グレイがその様子に疑問をもっていると、ゴンが口を開く。
「ワシのクリムガンは、特性さめはだ、なのじゃよ。自分に触れた相手を傷つける特性なのじゃ」
(相手からの攻撃をいくら避けても、チョロネコが相手を攻撃するたびにダメージを受けるのか? だったらチョロネコはやめてKKに変えるか? でもKKも主な攻撃方法は直接相手に触る攻撃だし……)
グレイは勝つために決心し、レパルダスに指示を出す。
「すまんチョロネコ! 痛いとは思うが、頑張って耐えて攻撃してくれ!」
グレイの真剣な視線にレパルダスは納得し、再びクリムガンに攻撃を加える。レパルダスは攻撃する度に痛みに襲われるが、我慢して攻撃を続ける。
レパルダスは相手の爪の一撃と尻尾の一撃をなんとか避けて、再び“みだれひっかき”で攻撃を続ける。“みだれひっかき”の連撃で相手のクリムガンはあっという間に体力を削られていくが、レパルダスも相手の特性さめはだでダメージを受けていく。
もう少しでクリムガンを倒せる。そのような状況で、
「クリムガン! もう1つの方じゃ!」
ゴンがそう言った。
相手のクリムガンは、例のごとく“ドラゴンクロー”によって右手を横に全力で振り、レパルダスに対して横を向いた。
(その後は、後ろを向いて尻尾で攻撃……だろ?)
グレイはそう思ったが……クリムガンは後ろを向くことなく、今度は左手で“ドラゴンクロー”を繰り出した。“ドラゴンクロー”を放つ左手は横には振られず、上から振り下ろされた。
突然の動きの変化に戸惑ったレパルダスは、一瞬反応が遅れてしまった。
相手の“ドラゴンクロー”がレパルダスを切り裂いた――と思われたが、ギリギリの所でレパルダスは思いっきり体をそらし、相手の“ドラゴンクロー”は直撃せずに体をかすめるに留まった。
「見事じゃ!」
ゴンはそう言葉にした。しかし、攻撃はまだ終わっていなかった。
なんとか体をそらしたレパルダスに対し、クリムガンは巨大なアゴをもつ口を開けて、レパルダスに噛みついた。相手のクリムガンの牙がレパルダスをとらえる直前、クリムガンの牙が炎に包まれた。炎タイプの攻撃技“ほのおのキバ”である。
突然の“ほのおのキバ”にレパルダスは驚き怯んで、体が
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