11話目 成長(前)
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……見事にやられたな)
グレイは相手の戦略に驚嘆した。
「頼むぜチョロネコ!」
岩場のフィールドに紫色の猫のようなポケモンが現れた。グレイは2体目のポケモンとしてチョロネコで戦うとこにした。
「チョロネコ! 気楽にやれよ」
グレイは今までのチョロネコの戦績を考え、チョロネコにあまり期待はしていなかった。そういう理由もあり、シビアに戦うのではなく気楽に戦うようにチョロネコに指示したのである。
(さて、どう戦う? チョロネコは特性じゅうなん、のおかげで麻痺しないから相手のミニリュウの“でんじは”は効かない。一番気をつけるべきは相手の“はかいこうせん”だな。まあ何にせよ……)
グレイは思考を中断した。
「じゃあいくかチョロネコ! まずは相手に近づけ!」
チョロネコは遠距離攻撃できる技を覚えていないため、近づかなければ何も始まらない。相手に近づくようにグレイは指示した。
ゴンもミニリュウに新たな指示をだす。
「ミニリュウ! “りゅうのはどう”じゃ」
相手のミニリュウは、近くの岩場で最も高い場所に陣取り、“りゅうのはどう”を放ってきた。
「チョロネコ隠れろ!」
相手のミニリュウが一方的に攻撃できる状況である。ひとまず隠れるようグレイは指示した。指示通りにチョロネコは岩陰に隠れた。岩が盾となり、“りゅうのはどう”は届かない。
相手のミニリュウは高台に陣取り、チョロネコが姿を見せ次第いつでも射撃できるように狙っている。
(相手のミニリュウは動きが遅い。チョロネコに近づかれたら二度と距離を離すことはできないだろ……1回近づけば、後はずっと接近戦でやれるはず)
グレイは、相手のミニリュウに近づく方法を考え始めた。
(あの“りゅうのはどう”の威力じゃ、チョロネコの“みだれひっかき”で防げないだろうし……相手の“はかいこうせん”も怖いし……)
画期的なアイデアを特に思いつかないグレイは、
「チョロネコ! なんか良い感じにうまく近づけ! 相手が攻撃しようとしたら教えるから」
近づき方はチョロネコの判断に丸投げした。
チョロネコは岩場に隠れながら相手に近づいていく。しかし途中に岩の壁が途切れていて、相手に姿を見せなければ通れない場所がある。
ちょうどチョロネコが岩の壁が途切れている場所にさしかかった時。
「チョロネコ! くるぞ!」
グレイが叫んだ一瞬後、相手の“りゅうのはどう”が放たれた。グレイの言葉で一時停止したチョロネコの目の前の地面に“りゅうのはどう”が直撃する。
「今だ! 行け!」
グレイの指示で、チョロネコは急いで移動し、2発目の“りゅうのはどう”が放たれる前に、再び岩陰に入った。
このような駆け引きを何回か繰り返した後、チョロネコはミニリュウのすぐ近くまで辿り着くことができた。
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