現代科学超越摩訶不思議浮遊物体
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挽回させる。
白塗りの角の向こうに漠然とした人がいる気配というものを感じる。人数とかはわからないが、きっとそこにイリヤがいる。
僕なんかに何ができるかはわからない、けれど考えるよりも体が先に動くべきなのは、それだけは理解できる。今がその時であるということも。
「イリヤッ!」
「えっ?」
「ふぇ?」
「――――」
_____ 僕(男)
|
|白(裸) 赤(大人)
|
「――――――へ」
「へ?」
「変態だーーーーッッ!! 怪人赤百合ロリコン女だーーーッッ!!!」
「変態はそっちだよバカァァァー!!」
叫びと同時に光る石を豪速球で放つイリヤスフィール。呆然と叫んでいただけの僕にはそれを避けることはできず、ただそれを額を持って受け止めるしかなかった。
流石に理不尽がすぎるんじゃないだろうか。倒れ行く僕の嘆きは、誰にも届くことはない。
◆◆◆
その夜は詩的に語るのならば、始まりを高らかに歌っていたに違いないだろう。それはもう大きな声の讃美歌であろうなぁ。ついでに言うとその表情はムカつくことこの上ない破顔したもので、もっと言えば歌の内容は「ぎゃ」と「は」で構成されたなんともつまらぬワンパターンで構成されていること間違いなしだ。
笑いこけやがって糞野郎共が。
「そんな風なことを考えたんだけど、お前はどう思う? やっぱりろくでもない僕にはピエロというのが一番の天職だったりするんだろうか?」
「だ、だからごめんってばぁ……」
「いや僕は絶対に許さないぞ。お前が明日のプリンを差し出すと言うまで絶対に許さない」
「それはあんまりにもみみっちすぎるんじゃないかな!? 私がプリン好きだってこと知っててそれを言う辺りに性格の悪さが滲み出てるよ! ろくな大人である以前にろくな子供じゃないよ!」
「なんとでも言うがいいさ。僕の心の傷は深淵並みだぞ、お前のせいでな!」
「給食のプリン一個で埋まる深淵って何よ………」
大体今更裸の一つがなんだと言うのだ。僕たちは同じ人の監視のもとで同じ浴槽に入り、あまつさえ同じ浴槽で抱きつきあったりしてたらしいと聞いたぞ。だから僕たちはもっと裸の付き合いというものをしていても可笑しくはないのだ。今度は一緒に風呂入ろう、そしてどさぐさに紛れてリゼさんにも入ってもらおうそうしよう。
どうやら僕の精通の日は近いらしい。
「はいはいそこまでよ。元はといえば私が悪いと言えるところもあるし、ここは私の顔に免じて許してちょうだい」
「もう少しバストアップしてから話せよ絶壁に咲く百合女郎が」
「あんただけはここで殺すと誓うわ。今、ここでッ!」
「あーもう落ち着い
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