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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第十七話 派遣任務 3
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あいう暖かくて賑やかな家族や友達なら、守りたいって気持ちが強くなるよな」

何となしにアスカが言う。

「…でしょうね」

そう答えたティアナだったが、語尾が少し強かった。それに違和感を覚えるアスカ。

「ティアナ、どうかしたか?少し不機嫌に見えるぞ?」

「え…何でもないわよ。アンタの家族はどんな感じなのよ?」

何か悟られたくない事でもあるのか、ティアナは慌てたように話を逸らす。

「……9歳の時に、両親とも…な」

「え?」

アスカの口からでた言葉に驚くティアナ。気軽に聞いたつもりだったが、簡単に聞いてはいけない事だった。

アスカは少しだけ、困ったような、戸惑ったような曖昧な笑みを浮かべる。

「色々あって099部隊長の養子になったんだ。結果、そのまま入局。おかげで不作法者になっちまたけどな!」

暗くなった雰囲気を吹き飛ばすように、アスカがワッハッハと大きく笑った。

「あ、あの…ゴメン」

不可抗力とは言え、自分が踏み行ってはいけない領域に立ち入った事を謝るティアナ。

「謝んな。オレも言ってなかったし、もう昔の事さ」

アスカはそう言って先を歩く。

「あ、あのね、アスカ」

ティアナがアスカの隣に並ぶ。

「アタシは両親が幼い頃に亡くなって、肉親と呼べる人は兄さんだけだったの」

「…無理に話す事はないぜ?オレの事は気にしなくていいから」

「聞いてもらいたいの!」

「…分かった」

ティアナがどういうつもりで身の上話をする気になったのかは分からないが、アスカは黙って話を聞く事にした。

「兄さんは時空管理局員で一等空尉だったんだけど、アタシが10歳の時に任務で…」

「…」

「兄さんの夢は執務官になる事だった。アタシは兄さんの夢を継ぎたい、そう思って…」

「それが、局に入った動機か」

「ええ、そうよ」

二人はしばらく黙ったまま歩いた。

「あ、これだな」

湖まできた二人は、水に沈めてあるペットボトルを見つけだし、引き上げた。

「さて、戻るか」

半分ずつペットボトルを持った二人が、きた道を引き返す。

「…アスカは、機動六課にきて良かったと思う?」

「なんだよ、急に」

アスカがティアナを見ると、真剣な目でこちらを見ている。

冗談や興味本位で聞いてきている訳ではなさそうだ。

「そうだな。オレはラピを貰えた訳だし、隊長達の訓練も受けられる。試験の時、八神部隊長も言ってたけど、六課で頑張れば昇進にチャンスも多いって言ってたし。だったら来て良かったんじゃないか?」

そう答えたアスカ。だが、どうやらティアナが欲しかった答えは、いま言った中に含まれてないようだ。

「訓
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