暁 〜小説投稿サイト〜
SAO〜円卓の騎士達〜
第七十話 霜の巨人族の王
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ーを攻撃しようとしており、こちらを見向きもしない。

不意に傍らから声がして、俺はぎょっと眼を向けた。
フレイヤもといトールだった。

トール「このままではあの巨人の王を倒すには時間が掛かる。 我の宝、ミョルニルを見つけてくれ。 さすれば我は真の力を取り戻し、あの憎き巨人の王を倒して見せよう。」
キリト「分かった。 この部屋の何処かにあるんだな?」

俺の言葉にトールは深く頷き答えた。

集団戦闘のサウンドエフェクトを聞きながら、俺はぐるりと広大な玉座の間を見回した。
青い氷の壁際には、黄金が幾重にも積み上がっている。

キリト「って言ってもどうやって、」
リーファ「お兄ちゃん! 雷系のスキルを使って!」
キリト「雷、そうか! 分かった!」

気合いに乗せて、思いっきり床を蹴り飛ばし、空中で前方宙返り、同時に逆手に持ち替えた剣を、真下に向けて身体ごと突き下ろす。 片手剣重範囲攻撃、《ライトニング・フォール》。物理三割、雷撃七割。
この攻撃によって周囲に雷鳴が轟き、突き刺さった剣を中心に青紫色のスパークが全方位に駆け抜ける。
俺は身体を起こし、周囲を見渡す。

キリト「あれか!?」

黄金の山の奥深くで、先程生み出した雷に呼応したかのように、紫の雷光が小さく瞬いた。
俺は、そこに駆け寄る。

そして二刀流OSS、《エンド・リボルバー》計二連撃。 物理五割、風五割の範囲攻撃で黄金が一斉に吹き飛び、一つだけ吹き飛ばない黄金の金槌を発見した。

キリト「! やっぱり重いな!」

俺は気合いで持ち上げ、振り向くと、この金槌を求めていた人物に投げ渡す。

キリト「トール、受け取れ!」

金髪美女は細い右手をかざすと、俺が投げた激重金槌を見事に受け止めた。
直後、長いウェーブヘアが流れ、露わになった白い背中が小刻みに震える。

トール「・・・・・ぎる。」

ぱりっ、と空中に細いスパーク瞬く。

トール「・・・なぎる・・みなぎるぞ。」

スパークは激しさを増し、ゴールデンブラウンの髪がふわりと浮き上がり、純白の薄いドレスの裾が勢いよく翻る。

トール「みな・・・ぎるうぅぅぉぉおおオオオオオオ――――――!!」

雄叫びを上げ、全身に雷を纏い、白いドレスを粉々に引き千切られ、消滅した。
その姿はみるみる巨大化していき、顔の輪郭もゴツゴツに変化して、金褐色の長い髭まで生えている。
右手に握られた金槌もまた、持ち主に合わせて巨大化し、外見は四十代のナイスミドルという感じだ。

アーサー「うお、ごっつ!」
アルゴ「あー、映像残したかったナ。」
トール「卑劣な巨人めが、我が宝であるミョルニルを盗んだ報い、今こそ贖っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ