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SAO〜円卓の騎士達〜
第四十七話 再出発
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転生させてやると。 だが転生には膨大なユルドが必要になるらしいからな。 冷酷なモーティマーが約束を履行したかどうかは怪しいところだな。」

俺がサクヤの言葉に苦笑い混じりで言った。

キリト「プレイヤーの欲を試すゲームだな、ALOって。 デザイナーは嫌な性格しているに違いないぜ。」
サクヤ「ふ、まったくだ。」

リーファが口を開き、サクヤに言った。

リーファ「それで、どうするの? サクヤ。」

リーファが訊ねると、サクヤは一瞬瞼を閉じた。
それからケットシー領主、アリシャ・ルーに振り向いた。

サクヤ「ルー、確か闇魔法スキル上げていたな?」

サクヤの言葉に、アリシャは大きな耳をぱたぱたと動かして肯定した。

サクヤ「じゃあ、シグルドに《月光鏡》を頼む。」
アリシャ「いいけど、まだ夜じゃないからあんまり長く持たないヨ。」
サクヤ「構わない、すぐ終わる。」

もう一度耳をぴこっと動かし、アリシャは詠唱を開始する。
周囲が僅かに暗くなり、一筋の月光が降り注いだ。
それがやがて、完全な円形の鏡を作り、その表面がゆらりと波打って、滲むように何処かの風景を映し出した。

リーファ「あ、」

リーファが微かに吐息を洩らした。
鏡に映った場所は、何度か訪れた事がある、領主館の執務室だったからだ。
鏡の向こうで、椅子に座り、机にドカッと両足を投げ出している人物がいた。
眼を閉じ、頭の後ろで両手を組むその男は間違いなく、シグルドだ。
サクヤは鏡の前に進み出ると、琴のように張りのある声で呼びかけた。

サクヤ「シグルド」

鏡の中のシグルドは眼を開き、椅子から跳ね起きた。
震える声で呟く。

シグルド「サ、サクヤ!?」
サクヤ「ああ、そうだ。 残念ながらまだ生きている。」

サクヤは淡々と答えた。

シグルド「なぜ、いや、か、会談は?」
サクヤ「無事終わりそうだ。 条約の調印はこれからだがな。 そうそう、予期せぬ来客があったぞ。」
シグルド「き、客?」
サクヤ「ユージーン将軍が君によろしくと言っていた。」
シグルド「な、」

どうやらシグルドは、今の状況を悟ったようであった。
言葉を探すかのように視線を動かし、俺とリーファを捉えた。
眉間に深くシワ寄せ、猛々しく歯を剥き出す。

シグルド「無能なトカゲどもめ。 で? どうする気だ、サクヤ? 懲罰金か? 執政部から追い出すか? だがな、軍務を預かるオレが居なければお前の政権だって、」
サクヤ「いや、シルフで居るのが耐えられないなら、その望みを叶えてやることにした。」
シグルド「な、なに?」

サクヤが領主專用の巨大なウインドウを開き、一枚
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