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Blue Rose
第二十五話 外の世界へその六

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「だから着替えて中を見回ればいいわ」
「そうですか」
「ええ、案内させてもらうわね」
「案内って」
「私は以前この学校に勤めていたのよ」
「保健の先生で、ですか」
「そうなの、それでいたから」
 だからだというのだ。
「この学校には詳しいから」
「だからですか」
「案内役も出来るわ」
「それじゃあお願い出来ますか」
「着替えてね」
 そしてというのだ。
「それからよ」
「学校の中を見回って」
「事前に何処にどんな場所があるか見ていきましょう」
「わかりました」 
 二人で頷いてだ、そしてだった。
 校長もだ、優花に笑顔で話した。
「そうするといいよ、ではね」
「行ってきます」
「そうしてくるといいよ、ただ君は美人さんだから」
 優花のその人形の様な、その外見を見ての言葉だ。
「学校の男子生徒には注目されるかな」
「そうなりますか」
「なると思うよ」
 まさにというのだ。
「だからそのことは気をつけてね」
「何かあるといけないんですね」
「うん、私が言うのも何だがね」 
 言葉を選びつつだ、校長は優花に話した。
「世の中悪い男もいるのだよ」
「この学校にもですか」
「悪い男は何処にもいるよ」
 まさにという言葉だった。
「それこそね。学校の先生にもね」
「生徒にもですか」
「いるからね」
「だからですか」
「自分が受け持っている学校に悪い人間は誰もいないと言える人は」
 何百人といるその場所がというのだ。
「何もかもがわかっていない人だよ」
「何もかもがですか」
「そう、何百人もいれば」
 それこそというのだ。
「絶対に一人か二人は悪人がいるからね」
「だからなんですね」
「そうしたことは言えないよ、私はね」
「それで僕もですね」
「女の子の危険には気をつけるんだ」
 副所長と同じことを言うのだった。
「まずは自分自身でね」
「何といってもですね」
「そう、何処でもね」
「わかりました、それじゃあ」
「この学校でもね、君はそうしたタイプではない様だが」
 この前置きから話すことはというと。
「変な色目や思わせぶりな仕草は自分自身にとって災厄ともなるから」
「だからですね」
「気をつけるんだ」
 くれぐれもというのだ。
「いいわね」
「わかりました、それじゃあ」
「そういうことでね」
「うん、気をつけるんだ」
 こう言うのだった。
「いいね」
「わかりました」
「特に今はズボンだけれど」 
 優花のその服を見ても言う。
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