第18話 カルバートでの決戦
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容を話してもよろしいでしょうか?何分多忙なもので」
「お願いします」
「依頼内容は単純な物です、ある人物を抹殺してもらいたい」
「抹殺……ですか?」
いきなり重い内容にカイトが少し顔を歪める。ユダさんは懐から一枚の写真を取り出した。それを見ると眼鏡をかけた男性が映っていた。
「その写真に写っている人物は私達黒月の関係者なのです」
「黒月の……?」
「はい、その者の名はパイツェンと申します。元々は私の部下だったのですが何を思ったのか黒月の機密書類を持って組織から脱走し行方を眩ませました」
「それって……」
「裏切りだね」
僕とフィーの言葉にユダさんは頷く。
「お恥ずかしい限りです。むろん我々も直に奴の居場所を探しました。だが奴は我々の包囲網から今も逃げている、いくら奴が我々に付いてよく知っていても個人が黒月から逃げられる訳がありません。つまり……」
「協力者がいるってことですか?」
「ええ、その可能性が高いです」
協力者か……単純に考えれば黒月に何か恨みがある組織だと思うがここまで大きな組織だと絞るのは難しいぞ。
「ともかく奴が東方人街の旧市街地に逃げ込んだという情報はつかめました。しかしそこから奴の行方を追っていた追手の連絡が途絶えました」
「それは……殺されたか捕まったか……どちらにせよこれ以上の情報はもう入ってこないって訳ですね」
「貴方方に依頼したいのはパイツェンの抹殺、そして機密書類の奪還です、よろしいでしょうか?」
「……一つ思うんですが居場所がはっきりしてるなら組織の力を使って捜索させればいいんじゃないですか?黒月ほどの組織なら容易にできる事かと思いますが?」
「……今回の件はこの場にいる人間しか知りません、他の幹部や更に上の方々には何も報告していませんから」
「何故ですか?」
「奴は私の部下で右腕的存在でもありました。そのパイツェンが組織の機密書類を奪い逃走したなどと知られれば……私の運命などたやすく想像できます」
「つまり組織と全く無関係の俺たちに汚れ役をしてほしいってことですね……」
「お恥ずかしい限りで……」
つまり僕達に尻拭いをしてほしいってことか。まあ猟兵だから依頼は受けるだろうが……
「勿論報酬は弾みます、奴の抹殺に成功し機密書類を奪還していただければ八千万ミラをご用意します」
「八千万ミラ……随分と気前がいいですね」
八千万ミラか……まあ自身の命もかかってるし寧ろ安いくらいかも知れないね。
「……分かりました、依頼は受けましょう。しかしターゲットが旧市街にいるという情報だけでは流石に探すのは困難です、それ以外に何か情報はないでしょうか?」
「……そうですね、旧市街にラットボーイという男
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