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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第18話 カルバートでの決戦
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の商人も危ない物を取り扱ってるから全くの一般人って訳じゃないけどね。後フィーは着替えた、ちょっと残念だな……


「よし、着いたぞ」


 カイトが指さした方には東方人街の中でもかなり立派な建物だった、入り口の上には『黒月貿易公司』と書かれていた。


「カイト、『黒月』ってまさか……」
「ああ、今回の依頼者はあの黒月だ」


 黒月。表向きは唯の貿易公司だが裏では東方人街を支配しているカルバート共和国の巨大犯罪組織でありその人たちが今回の依頼者らしい。


「黒月はそこらにあるチンケな犯罪者たちとは訳が違う、うかつなことをしたりするなよ」
「うん、分かった」


 フィーも緊張した表情で頷き建物の中に入っていく。中も綺麗で至って普通の会社にしか見えない。


「いらっしゃいませ、黒月貿易公司にようこそ。失礼ですがどのようなご用件でしょうか?」
「西風の旅団だ。御社の依頼を受けるためここに来たんだが……」
「……かしこまりました。担当者を只今呼んでまいりますので少々お待ちください」


 ニコニコしていた受付の女性は西風の旅団の名を聞くと一瞬鋭い目付きになり再びニコニコ顔に戻って席を離れた。
 そしてしばらくすると黒いスーツを着た男性が来た。


「西風の旅団の皆様ですね?自分は案内役を務めさせて頂くレイと申します、どうぞこちらへ」


 レイという男性がお辞儀をしてこちらに来るように指示をされて後を付いていく、しばらく歩いていくと警備が厳重そうな扉が見えてきた。


 レイさんが立っていた警備の人に何か確認を取り扉を開けてもらう、その扉を潜り更に歩いていくとさっきまでとは違い廊下の装飾品が豪華になっていく。


「ここは一般の社員では入れないVIPルームに続いています、詳しい話はそちらにいる御方にお聞きください」


 そして奥にあった更に厳重に守られていた扉を潜り中に入る、そこには何人もの黒服を来た男性たちが立っておりその中央にある豪華なソファーに一人の初老の男性が座っていた。


「初めまして、西風の旅団の皆様。私は黒月の幹部の一人、ユダと申します」
「西風の旅団に所属するカイトです、こちらは団長であるルトガー・クラウゼルの子供でリィンとフィーと申します。まだ子供ですが実力は確かなものと確信しています」
「初めまして」


 僕はペコリとお辞儀をしてフィーもお辞儀をする。


「まあ立ち話も何ですしどうぞそちらにお掛けください」
「では失礼します」


 カイトがユダさんの向かい側のソファーに座り僕とフィーもその隣に座る。うわっ、凄い柔らかい……


「本日は遠い所を遥々とお越しいただき誠にありがとうございます。早速ですが依頼の内
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