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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女
第12話 私、織斑先生と怪しい会話をします。
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ワー、装甲、スピードのどれもが、平均的な第三世代機のそれを上回る。それに加えて楓の距離を選ばない戦闘スタイル。二つが合わさることにより汎用を越え、万能と言っても差し支えないレベルに達していた。

「……何でだろうな?」

「どうしたの?一夏。」

「いや、どうやったらこんなに強くなれるんだろうなって。」

「そうねぇ……ま、楓は今の一年生じゃ断トツの搭乗時間だからね。」

「え、そうなのか?」

「たしか……12歳から候補生やってるらしいわよ。」

「マジか!?」

丸三年、それだけのIS搭乗者としての『キャリア』を積んでいるのだ。特に玉鋼は第三世代機の中でも開発が早く、楓が乗ってから半年以上経過していた。

その上、本人の『最強』への渇望。現状の一年生の中では、楓の技量は群を抜いて高いものとなっていた。

「正直、私より強いかもねぇ。」

「…………遠いな。」

一夏はそっと呟く。あの、クラス代表決定戦で、その遠さは理解した筈だった。しかし、神宮寺楓という少女の強さは、一夏の想像の範疇を遥かに超えていた。

それでも、と一夏は声に出さず思う。それでも、自分はそこに行きたい。最愛の姉が足を踏み入れたその領域に辿り着き、その景色を知って初めて、自分は本当の意味で姉を守ることができる。そんな、確証もなにもない確信があった。





IS学園地下特別区画

「山田先生、例の無人機の解析は?」

「はい、機能中枢が完全に破壊されていて、自律行動のメカニズムは不明です。使用されていたコアは…………未登録のものでした。」

「そうか……やはりな。」

「………って事は犯人はやっぱり?」

「じ、神宮寺さん!?どうしてここに!?」

「慌てなくていい、私が連れてきた。」

織斑先生に連れられて、IS学園の地下、政府はおろかIS委員会すら知らない秘密の部屋に来た。まあ、ここだけで30個以上のコアを管理している以上、こういった秘密は必要悪だろう。

「神宮寺、お前を連れてきた意味はわかってるな。」

「……なんて言っておけばいいですか?」

「………『コアは二つとも破壊した。』そう伝えてくれ。」

「了解しました。駄目姉先輩(かいちょう)にも協力してもらいます。」

「頼んだ。………すまんな、生徒のお前に押し付ける事じゃないんだが。」

「いえ、慣れてるので大丈夫です。」

そう答えると織斑先生が申し訳なさそうな顔でこちらを見た。………迷いは振り切ってもそう簡単には割り切れない……か。

「………一年生の中で『こういう事』が出来るのはお前だけだ。もう少ししたら一人増えるんだが。」

「………その人も“実戦”を?」

「ああ、ドイツ時代の教え子で
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