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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
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下げて謝罪の言葉をかけた。
「ご、ごめん、脅かして。最初に声を掛けるべきだった」
「……今度からはそうしろ。下手すれば死ぬぞ」
行き場のない手をハーフコートのポケットに突っ込みながら発言する。
真面目そうな印象を与える顔立ちの少年は、ホッとしたように笑顔を大きくすると、何かのゼスチャーか右手の指を右眼の辺りに持っていく。すぐにバツが悪そうに手を下ろしたので気づく。彼は現実世界では眼鏡をかけてるのだ。
「れ、レベルアップおめでとう。ずいぶん速いね」
「そう言うお前も速いな。……誰かがこの森に来るのは、もう少し後だと思った」
「あはは、僕も一番乗りだと思ってたよ。ここって、道がわかりにくいからね」
俺にはわかった。
と言っても道のことではない。この少年は、自分と同じように知っていたのだ。《ホルンカの村》の位置を。そして、リトルネペントの大量POP地帯を。つまりこの少年は……
元ベータテスター。
数秒間の推測をしていると、少年の一言が裏付けた。
「キミもやってるんだろ、《森の秘薬》クエスト」
「………」
それは間違いなく、俺が先ほど村の民家で受けたクエストのタイトルだった。そこまで見抜かれていては拒否のしようもない。
「あれは片手剣使いの必須クエストだからね。報酬の《アニールブレード》を貰っておけば、3層の迷宮区までは使えるしね」
少年はやがて笑いを収め、一呼吸置いてから口を開く。発せられたのは、少々予想外の言葉だった。
「せっかくだから、協力してクエスト攻略しない?」
「……1人用クエストだぞ」
「そうだけど、《花つき》はノーマルのを狩れば狩るほど出現率が上がるだろ。2人で乱獲したほうが効率いいよ」
一理あるアイディアだった。ソロだと孤立しているモンスターしか狙えないが、2人いれば敵も同時に2体まで相手にできる。目標を選ぶ時間を短縮できる分、狩れる数は増える。そしてその分、花つきの出現率も上がる。
だが、俺はパーティーを組むつもりなど、SAOを始める前からなかった。
少年が俺の考えを悟ったかのように、言葉を掛けた。
「いや、別にパーティーは組まなくてもいいよ。ここまで先にやってたのは君なんだから、最初のキーアイテムはもちろん譲る。確率ブーストかかったまま狩りを続ければ、きっとすぐに2匹目も出るだろうから、そこまで付き合ってくれればいいよ」
「……いいだろう」
眼前
(
がんぜん
)
の少年が、何か企んでいると思いながらも、同意した。
パーティーを組んで戦闘すると、モンスターからドロップするキーアイテムは全て個人ではなくパーティーの一時的ストレージに入るので、原理的には彼がクエストのキーアイテムを持ち逃げすることも可能
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