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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
アインクラッド
嵐の中の勝敗
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た時は、悔し涙を流してると思ったが、雨に濡れて雫が顔に垂れてるようにも見えた。
一歩一歩と足を前へ動かし、地面に腹這いとなった少年に近づき、変身を解除した。
装着者の意志に応じて、自動的にベルトから外れたカブトゼクターは、ビュゥー!という羽音を鳴らしながら空の彼方へ飛び去っていく。
腹這いになった元パンチホッパーの少年__《アルド・モーガン》は、ゆっくりと視線を上に向け、カブトの素顔を拝んだ。
エメラルドのように輝く、綺麗な緑色の瞳。端正な顔の右頬には、平行に並ぶ2本の引っ掻き傷痕。額と耳に垂れるくらいの濃い青髪と、黒いレザージャケットと長ズボンが、雨のシャワーによって一気にびしょ濡れとなる。
そんな元カブトの少年__《スレイド・フェルザー》の顔を、未だに憎たらしい眼で睨みつける。
しかし、それ以上は何も喋ることはなかった。口を動かさず、ただ憎い眼が睨み合うだけ。
不意に、アルドの瞼がゆっくりと閉じ始め、上向けにしていた顔が下がってきてる。おそらく、キックを喰らった時点ですでに力尽きかけていたのだろう。
のろのろとした動作が徐々に速まり、瞼がそっと閉じ、顔が地面に定着した。
「死んだ……か」
アルドが__ビートライダー・パンチホッパーが臨終となった。
あれから1ヶ月が経った。
__しかし。
望みが叶うことはなかった。
戦いが終わり、俺に残ったのは__虚しさと、絶望だけだった。俺は世界を呪った。天に向かって、バトルディザイアーの統制者を務めていた《あの男》に何度も呼び掛けた。喉が乾涸びようとかまわず、叫び続けた。
どのくらいの時間叫び続けていたのか、自分でもわからなかった。叫びを止めた時には、喉が乾き切り、死にそうなくらい苦しくなり、何十杯もの水を飲み尽くした。
喉の乾きは
癒
(
いや
)
されたが、癒されないものもあった。
最高の友を失い、夢や希望も失い、欲望のままに戦い続けた結果__絶望と、枯れ果ててしまった心だけが残った。
果たして、この戦いに一体何の意味があったのか。
全てがどうでもよくなり、自分の死に場所を探すように害虫《ヴァーミン》と戦い続けた。
今の俺には、師匠である《茅場晶彦》の渇望してきた真の異世界の具現化、ヴァーミン狩り、そして《黒いスピードスター》への復讐だけが残された唯一の生き甲斐だった。
そして、その研究成果によって誕生した、無限の蒼穹に浮かぶ巨大な石と鉄の城。
職人クラスの酔狂な一団が一月がかりで測量したところ、基部フロアの直径は10キロメートル。世田谷区がすっぽり入ってしまうほどもあったという。その上に無慮百に及ぶ階層が積み重なっているのだから、茫漠とした広大さは想像を
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