第二話 自己紹介は奇妙な生活のはじまり
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力も出せないぜ」
「そうだよ、フェイトちゃん」
「うんうん二人からも言っておくれよ、あたしが言っても全然聞いてくれなくてさ〜」
「でも、ほんとに私は……」
「でも、じゃなーい!オレはフェイトより二つも上のお兄ちゃんなんだ素直に聞いてたほうがいいぜ!」
「お兄ちゃん……」
「さぁさぁそれじゃあフェイトのごはんは選びなおしな!」
なんだかほけっとしてるフェイトを置いておいてオレはいつもママやマサさんが言ってたことを思い出しながらロックマンと一緒にコンビニの中で出来るだけバランスのいいごはんを選んだ。
「カルシウムとれよーなんつってな〜」
「?」
「いきなりどうしたんだい熱斗のやつ」
「あはは……」
買い物を済ませ家に戻ってきたオレ達は遅めの晩ごはんをとっていた。
「いただきます」
「いただきまーす!」
「さぁっていただこうかね」
フェイト、オレ、アルフの順に挨拶をしてもくもくと食事をとりはじめる。こっちの世界の料理はオレたちの世界の料理と変わらないので美味しく食べれた。ふとフェイトのほうを見ると箸をとめてこっちを見ていたのでどうしたのかきいてみた。
「んっ?どうかしたのかフェイト?」
「あっううん、熱斗って美味しそうにご飯食べるなぁとかアルフ以外の誰かとごはんを食べるの久しぶりだなって思ってたの」
「ごめんね見られてるの嫌だった?」
「そんなことで謝んなくていいよ、気にしてないからさ!」
「うん、ありがとう」
「フェイトのおかあさんって仕事が忙しかったりするのか?」
「う、うんそんな感じだから最近はいつもアルフと二人だったんだ」
「ふーん、オレの家もパパがいっつも忙しくてさごはんは大体ママとロックマンの三人だったんだけど家族が揃わないのは少し寂しいよな〜」
「うん……そうだね少し寂しい」
「でも、今日は初対面だけどさオレにロックマンもいれていつもの二倍人がいるからそんなに寂しくないだろっ」
オレは少し沈んだ空気を吹き飛ばすように笑顔で話すとフェイトは
「うん、今日はいつもよりにぎやかで……ふふっそんなに寂しくないよ」
本当に微妙な変化だったけど確かにやわらかく笑って答えてくれた。
こうしてオレの異世界での一日は静かに、おだやかに過ぎていった。
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