36話 暴走 3.10
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の眉が動いた。洗脳され支配下に置かれているのに意識が一部復活したのかと考察した。
時間が無い。また再調整を施さないとこのサイコアプサラスが操れなくなる。
エルランは後退か前進かで暫く悩むことになった。
* ラー・アイム艦橋
シナプスら全クルーは砂嵐の衝撃を受けて砂漠へと不時着してしまった。そんな中でも容赦なく砂の衝撃が艦体を打ち付けていた。ブリッジのシャッターは全て下りていたが、それすら打ち破ろうとしているほどだった。
「全クルーにノーマルスーツの着用を義務つけよ」
シナプスはそう命令をすると、皆ノーマルスーツを着用した。ブリッジで何も出来なくて落胆しているカレン、エレドア、キキ、ミケルとシローの拉致について心配そうに話をしていた。
「シロー・・・どうしちまったんだ」
キキがそう言うと、ミケルが根拠なく励ました。
「大丈夫。あの隊長がここまで生き延びたのにはそれなりの運があったから。今回も無事に帰ってくるさ」
「悪運だがな」
エレドアはミケルの話に水を差す。カレンがそれを窘めた。
「エレドア、あのアマちゃんが真のワルならあたしたちもとっくにあの世だよ。行いが良かったと考えたことはないのかい?」
エレドアは両手で「信心深くないんでね。ただ・・・」と言い、壁に背を持たれ掛けて続けて話した。
「オレらは戦争をして人殺しをしていた。そんな奴は善人なはずがない。でもそれは生きる為だ。生きようとする想いが強いものが生き延びると思うよ。例えあんな朽ちた姿でもアマちゃんは生き残った。話を聞く限り、この砂嵐の元凶となるモビルスールに取り込まれたそうじゃないか」
キキが頷いた。エレドアがさらに続けた。
「なら、これも何か意味あることなのかもしれない」
4人とも耳を澄ましても砂嵐の轟音しか聞こえない。この艦体がどれだけもつか、それに4人含め艦内のクルーの生命が掛かっていた。
* サイコアプサラス空域
アムロ、カミーユは砂嵐に巻き込まれて地上へ着地していた。強風で飛行はできない。予想としてはこれで戦闘継続が困難ながらも一応は目標が達せられた。ユウもコウも地上へ降りていた。
コウがアムロへ連絡を入れた。
「アムロ中佐!キースとの連絡が途絶えております」
アムロは報告を受けて、できる限りの索敵をした。しかしこの視界不良ではどうにもならない。更にモビルスーツがアラートを鳴らす。コウが叫ぶ。
「ダメだ!モビルスーツが持たない。この砂がモビルスーツの装甲を食い破っている」
アムロは考えた。砂が生き物のようにモビルスーツを壊している。この砂嵐の中にいて改めて強い意思を感じた。カミーユも同感だったらしくアムロへ話し掛けた。
「アムロ中佐。この空域の意思力、兵器
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