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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
朔月
序章
第四九話 復活の剣鬼
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少年の言わんとすることを察した青い軍服を纏う青年はほかの白を纏った二人に問う。
その答えに右腕の感触を確かめながら戦意を高める。
「―――――実戦テストには丁度いいかもしれんな。」
「
卿
(
サー
)
!貴君は我が国の客人だ。そんな人物を戦わせるわけには……。」
焦りつつも青年の言葉を却下する旨を口にする艦長。当然だ客賓である彼らに何かがあれば最悪外交問題に発展する。しかも相手は自国にとって公爵に近い立場の人間だからなおさらだ。
「艦長、ノブリスオブリージュはご存知だろ?我ら斯衛もその責務に関して差異はない。頼むよ、一人の武人として
戦場
(
いくさば
)
に行かせてくれないか。
この件に関して、五摂家の名において貴国と貴官に責は及ばぬと言明しよう。」
「……わかりました。其処まで言うのなら……彼らを頼みます。しかし、レインダンス中隊合流後は速やかに戦線を離脱してもらう事が条件です。」
本心ではたとえ戦術機の一機でもいいから援軍が欲しい所、その二律背反の末に妥協点を告げる艦長。それに青年は頷くのだった。
「感謝する。」
「燃料電池ヒートアップ、セルモーター起動、エンジン始動……ジェネレーター定格、エンジンアイドリングへ移行―――ニューロコネクト!網膜投影…来た!」
格納庫、人工の灯りに照らされだされる蒼の鋼鉄。重厚な鎧を纏った巨大な人型。
其れは欧州連合の後方部隊に配されている人類最古の戦術機F-4と酷似した機体……F-4J改:瑞鶴の姿が其処にはあった。
『どうだい問題は無いかい?」
視界に空間ウィンドウが展開され、そこには白い零式強化装備に身を包んだ甲斐の姿が映しだされた。
「ああ、問題ない。だが不思議な感覚だ……これが戦術機の感覚なのか、と少し戸惑うな。」
『それで戦えるのですか?』
『ま、それは如何にかなるだろう。生身での戦闘、其れこそが
己
(
おれ
)
の本分だ。』
新たに映し出された甲斐と同じく白い強化装備に身を包んだ女性、今井智恵に答える。むしろ今まで乗ってきた中で一番しっくり来る。
「さて、今井。お前は例のモノを装備して支援を頼む。清十郎、お前は今井の直衛に付け。」
『了解。』
編成を告げる青年、それに肯く智恵。しかし赤の斯衛、清十郎は了承しかねていた。
『大尉、私を前に出させてください。』
「……清十郎、お前の役目。すでに何度も聞かせたはずだが?」
『はい、ですが。あそこには小官の恩人が居るのです。叶う事なら―――』
「成るほど。
男児
(
おとこ
)
の意地と言う訳か。良いだろう、ならばその意地を押し通して魅せろ。」
『ありがとうございます!!』
喜色に破顔する真壁清十郎を見やる青年、観戦武官
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