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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
22話 一夏VS鈴 その2 & 無人機戦
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を持っている自分たちはまだいい。だがISを持っていない一般生徒たちは命の危険、長時間に渡って晒されることになる。長時間になればなるほどどれだけの規模、どれだけの被害が出るか考えたくもない。

『IS学園に常駐している専門家たちがシステムクラックを実行している。……今、教師陣で編成され、更識が率いるIS部隊が位置についた。クラック完了次第突入させる』

『ということはクラック完了させるまでの間、一夏さんと鈴さんの2人、状況次第では俺とセシリアさんも加わって時間稼ぎをしなければならないということですか?』

『そうだ。遮断シールドのレベルを下げることが出来ない以上、織斑も鳳もピットに戻ることはできない。もしアレがアリーナと観客席の遮断シールドを破壊するなら月夜とオルコットも参戦し、時間を稼ぐ必要がある』

『……っ』

 一夏の息を飲む音。

『クラック完了するまでの時間はどれくらいですの?』

『……正確な時間は―――、10分もかからないとのことだ』

 ―――10分、か。

 そこで通信は切れる。

 鬼一と一夏は当然、代表候補生であるセシリアも鈴もこんな状況を味わったことは無い。そして10分という時間がどれだけ長いのか考えたくもなかった。

 一夏と鈴は消耗した状態で正体不明のISを足止め、最低でもIS学園の遮断シールドを抜くほどの火力を有している。一撃を貰えば一瞬で絶対防御を発動させられるのは間違いない。どれだけの手札を持っているのかも不明で、撤退することも出来ない。

 鬼一とセシリアは10分間の間、観客たちの混乱を制御しなければならない。いや、制御はできなくても戦う準備はしなければならない。最悪、一夏と鈴が敗れ、観客席の遮断シールドを破壊されたら生徒たちを守りながら戦闘もしなければならないのだ。

『……一夏さん、白式のエネルギーシールドの残量はどれくらいありますか?』

 鬼一は一夏の白式のエネルギー残量を確認する。

『……200ちょい……鬼一、まさか……』

『……零落白夜、ね』

 一夏はなんとなく感づき、鈴は答えを口にする。

『周りの生徒たちの安全や戦闘を長引かせるリスクを考えればそれが最善策だと思います』

 零落白夜にもリスクは存在する。零落白夜を用いた短期決戦と用いずに部隊突入までの時間稼ぎ、どっちのリスクが大きいか鬼一は前者と判断。いや、正確には選択肢の1つに留めた。

『お待ちください鬼一さん。零落白夜は確かに有効策ですが―――』

『失敗した時のリスクは考える必要はないでしょう。あれほどの火力を持っている相手ならその気になれば観客席を抜けるんですから。抜かれたら虐殺が待っている以上―――』

『そうではなくて―――!』

 セシリアの制
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