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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
22話 一夏VS鈴 その2 & 無人機戦
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なった瞬間からそれくらいの覚悟はしてる」

 専用機に乗るというのはそういうことなのだ。

 専用機持ちというのは絶大な栄誉や様々な保証が約束される。だからこそ期待もされる。

 例えば、このような局面になった時『躊躇いなく人を殺す汚れ役』を被せられることとかね。私もいつかは人を殺すことになる。それは間違いない。

 でも、私はこのバカに、少なくともその覚悟も出来ていない一夏にそんなものを背負わせようとは思わない。ある日突然、専用機持ちになったこいつに。

 それは私たちが背負わなければならないものだ。

「でも一夏、あんたは皆を守るために、誰も犠牲を出したくない、という考えからあれを無人機だと考えたいだけよ」

 ねえ一夏? あんたの守るってどれだけ難しいことか理解している? それがどれだけ傲慢な願いか分かっている? 味方も敵も犠牲にしたくないというのは、もう不可能の、神様にしか出来ない領域なのよ。

 もし、あんたが誰も犠牲にしたくないという思いから敵ISを『無人機』と思いたいのなら私は止める。それであんたが覚悟もしていない人殺しをするよりはマシ。

「……違う! 俺は―――!」

 一夏が怒鳴り声を上げようとしたところで、

『……一夏さん、鈴さん、聞こえますか?』

 私にとって予期せぬ声が聞こえた。

「鬼一!?」

「なによ!?」

 マズイ。ここで鬼一が出てくるなんて。さっきの会話から私はこいつを警戒している。こいつは誰よりも早く零落白夜に目をつけてきた。この通信も零落白夜の提案の可能性が高い。

 つまりそれは一夏に人殺しをしろと言うようなもの。私はまだ敵ISを本当に無人とまでは思っていない。

『警戒しながらこっちの話を聞いてください。とりあえず結論から入りますがあのISには人が乗っていません』

「……やっぱり」

「あんたまで何を言っているの!?」

 一夏の呟きに自然と私の声は怒鳴り声に近いものになってしまった。このままだと一夏が零落白夜を使うことになってしまう。一夏はまだ覚悟も何も出来ていないのに。

『じゃなきゃ辻褄が合わないことが多すぎます。鈴さんの衝撃砲による不可視の弾丸の対応、一夏さんの死角外からの攻撃に対する回避、お二人による挟み撃ちへの対処、守備は完璧すぎるほどに完璧なのに、あれほど強力な武装を幼稚すぎる扱い、そして―――』

 私や一夏の考えにこいつ独自の考えが混ざった説明。やっぱりこいつも気付いているんだ。

『俺らがこうやって喋っているにも関わらずあのISは動かない。2人を追い詰めるチャンスを、そして観客席まで突破するこの貴重なチャンスを見逃してまで動かないというのは明らかにおかしい』

「……でも、無人機なんていくらな
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