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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
22話 一夏VS鈴 その2 & 無人機戦
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らかなり残ってる。残り287だ」

 お互い半分、ね。正直言ってマズイ。

「……のこり時間は7分。アレがこの状態を容認するなら充分おつりが来るわよ」

「あと7分、か」

 今のような状態が続くとこちらのエネルギー切れになる可能性は高い。私の読みが正しければ残り2分のところで100を切るかどうかだ。一番エネルギーが必要になる時間帯に、敵ISが本格的に攻め込んできたらエネルギーが足りずこちらが先に音を上げることになる。なんとかしないと……。

「……鈴、あのISがこのままでいると思うか?」

 向こうがこっちの消耗を狙っているなら『今』はこの状況を維持するはず。だけど、必ずどこかで攻めてくる。

 むしろ攻めてくるだけならまだマシなんだけど……。

 一番怖いのはこちらを無視して遮断シールドの破壊を狙ってきた時だ。そうなれば私と一夏はそれを止める術はない。

「……それはないわね。それじゃIS学園の部隊に敗れるために来た哀れなピエロよ。アレの能力を考えれば私たちを無視しようと思えば出来る……」

 今、一夏にそれを喋る必要はない。ここで一夏をいたずらに不安に駆り立ててどうなるのよ。むしろ悪化するだけ、これ以上状況が悪くなんて考えたくもない。

「余計なことを考える必要はないわ。私たちの役目は時間稼ぎ。私たちの火力と疲弊している身体じゃアレを機能停止に追い詰めるのは、いくらなんでも現実的じゃないわ」

 なんとかしてこの劣勢を改善したいけど、ハッキリ言ってそれは絶望的。せめてエネルギーが十分にあれば時間を稼ぎきれる勝算も立てられるんだけど……。このままじゃ先に限界を迎えるのは間違いなくこっち。

「なぁ、鈴?」

「……何よ一夏?」

 必死になって思考を繰り返して勝算を立てている最中に一夏から声をかけられる。

「少し俺の話を聞いてくれ。もし、この仮説が本気なら今とこれからのリスクを抑えられるはずだ」

 一夏が話している間にも私の思考は続く。が、一夏の『仮説』に思考が完全に止められた。

「あのIS―――機械みたいじゃないか?」

「……何言っているのよ。ISは機械じゃない」

 本当は分かっている。一夏が何を言おうとしているのかくらい。昔からこいつは突拍子もないことを言ってくるときがある。

 そして、これは今までの中でぶっちぎりのものだった。

「違う。あれは―――本当に人が乗っているのか?」

「―――は? なに寝ぼけたこと言っているのよ。人が乗らなきゃISは動かない―――」

 その言葉に罵声を返さなかっただけでも自分を褒めて上げたかった。それだけ現実的ではない内容。早口で否定するけど私は心のどこかでその仮説を肯定していたのかもしれない。

「でも鈴
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