22話 一夏VS鈴 その2 & 無人機戦
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ない。心の内に無力感が湧き上がりそうになるが無視。今はやれることをやらなければならない
鬼神を展開した鬼一は背中を生徒たちに向けて視線をアリーナでの戦いに固定させる。それは生徒たちを守るように、向かってくる敵を迎撃しようとも見えた。
頭の中で始まる情報処理、一夏と鈴の動き、そして全身装甲の正体不明のISの動きが脳内で幾通りもの動きが展開される。
―――上下からの挟み撃ちか。普通なら避けようのない挟み撃ち。でもその挟み撃ちを避けて、鳳 鈴音のマークすらも振り切るほどの腕前。
近距離で鳳 鈴音に張り付かれたら引き剥がすのにどれだけの実力と労力が必要となるのか、それは対戦した鬼一が誰よりも理解している。スラスターの出力が上回っていようとも、近距離戦のプロフェッショナルである鈴に近距離でマークされるというのは下手をすれば敗北に直結する。
にも関わらずあっさりと鈴を振り切るというのは、それこそ国家代表クラスでなければ出来ないだろう。
―――……ハイパーセンサーがある、と言ってもタイミングを合わせた挟み撃ちをきっちり回避することなんて人間が出来ることなのか? 完全な視覚外からの攻撃にゼロコンマ単位で反応して?
それだけの能力があるのであれば一夏と鈴はもっと早くに落とされている。そう鬼一は結論付けた。
―――攻撃を避けた後は反撃。……カウンターというのはあまりにも雑すぎるし、かといって反撃というのはいくらなんでも乱暴すぎないか? あれだけのスペックと人間性能があるのに?
全身装甲のISは攻撃を避けた後は両腕を振り回して反撃。専用の近接武装などは一切用いていない。ただし、両腕を振り回す際に射撃による攻撃もセットでた。
イラついた鈴が衝撃砲による攻撃を敢行。全身装甲のISはその不可視の弾丸をその手で『叩き落とした』。
―――……は? ……あの弾丸を叩き落とした、のか?
鬼一はその余りの絶技に思わず閉口してしまう。初見の衝撃砲を完璧のタイミングで対応した。これが防御した、回避したなら理解できる。あれだけの技術を持っているなら初見でもそれなりの対応が出来るのはさして不思議なことじゃない。
だが、いくらなんでも『叩き落とす』というのは常軌を逸している。神懸っていると言ってもいい離れ業。最強と名高い織斑 千冬でもこれほどの技は出来ない。少なくとも人間業とは考えられない。
2人の攻撃に対して完璧と言ってもいい守備を見せているのに、攻撃は幼稚そのもの。このギャップは鬼一に不信感を募らせる。
―――……あのIS、本当に人が乗っているのか……?
ISは人が動かすという前提があるからこそ成り立つ。その前提が崩れるということはここだけの問題では済まない。それは今までの常
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