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異空間に異常が発生したらしい。そんなこと知らなかった彼は、とあることから異空間に巻き込まれてギラティナに出会った。そんな状態で悪さしようとした奴がいたらしいけど、あっさり捕まったってさ。
──へぇ。よく知ってるね。
そう。今言ったポケモンは、元々はアルセウスっていう1体のポケモンだったんだ。それが3体に別れて、ディアルガ、パルキア、ギラティナになったと言われているね。
そして、それが原因で、争い始めた3体に怒ったアルセウスは暴走を始めた。彼は、それを止めるために過去まで行ったんだ。過去にも悪い奴はいるもんで、アルセウスを利用しようとした最悪な奴がいたらしい。
彼はアルセウスと協力してその企てを阻止。それだけでもすごいけど、更に、現代に戻って怒りで暴走するアルセウスを正気に戻したんだ。そこまで親密になってたんだね。初めて聞いた時は思わず震えたよ。
彼の逸話は、出会ったポケモンの数だけでも数え切れない程ある。僕が今話したのも、たったの一部でしかないよ。気になったのなら、自分で調べてみなよ。
ヒント? ...まったく。しょうがないなぁ。
ヒントって程のものじゃないけど、この博物館の展示されてある項目の中に『伝承』『伝説』『歴史』のコーナーがある。まずはそこを調べてみるといいよ。普通ならありえないくらい、彼のことがたくさん乗ってるから。
おっと......もう閉館の時間みたいだね。
そう。この音楽が鳴ったら10分後には閉館だ。さ、とりあえず立って。外に出よう。
うぉ。でっかい満丸月だなぁ。月の光で影ができてら...。
どうしたの?え?彼のことが気になるって?
え。まさか銅像に恋しちゃったとか......あ、いてっ!
痛い痛いッ!ごめんって!ちょっ、身長届かないからって蹴らないで!地味に痛いから!!
は?僕?
僕が彼のことを『ポケモンに愛された男』と思っているかだって? 愚問だね。もちろん、そう思っているよ。あー...いや、厳密には違うか。ん?知りたい? まあ、こればかりは調べても出てこないだろうしね......。
僕は、彼が『ポケモンに愛された男』だとは思っているよ。
でもそれ以上に『ポケモンを愛した男』だったんだろうな、って。
これはあまり知られてないことなんだけど、ある日、この街にたくさんのポケモンが集まった。天変地異だの、都市壊滅だの、騒がれまくったなぁ。あ、いやいや、知られてないのはその日が彼の葬式だったってことだよ。
彼の名前? 台座には書かれて無いな、確かに。この街の人間なら知らない人はいないからなぁ。
うおっ、そんな怖い顔しないでよ。教えてあげるから。
彼の名前は『サトシ』。
この街、マサラシティがまだ
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