Killingirl Night 2 [R-15]
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れることもあるけれど、少なくともクラスの大多数にとって久々理は親しみやすい類の存在だった。
「アンタさぁ、ヤな事とか日常でない訳?あたしなんか朝は母さんにはよ起きろってどやされて父さんには勉強してるのかって疑いの目で見られ、挙句登校中にワコちゃんから『貸してた小説返せ』って催促されるし………」
「全部みーちゃんが原因じゃん。っていうかあたしの小説を事実上借りパクしてるっていう意味だとあたしの方がストレス溜まってんだけど?」
横からワコちゃんこと麻倉若湖の冷たい視線が突き刺さる。彼女とは久々理より更に前からの友達だが、自分に比べて几帳面な若湖はこういう時には口うるさい。そして最終的にはヘッドロックかけてきながら「怒ってないから返してね?」って笑顔で問いかけてくるのがパターンだ。
そこまでされるくらいならとっとと返せよと思うかもしれないが、また読み終わってないのである。1日5ページで眠くなるのが主な原因であり、こちらに非はない。
「まぁそれは置いといて」
「こらー置いておくなー!」
「実際のトコロ、どうなのよアンタ。そのシミとニキビ一つないつるつるお肌の秘訣はストレスと密接に関係しているとミサカ研究所は睨んでるんだけど、なんか日常に不満とかない訳?」
「不満………あるケド」
「どんなよ?」
「昨日の晩御飯ね、お肉の量が少なかったの!それで代わりに何が多かったと思う!?ブロッコリーだよブロッコリー!!オンヤサイだかムシヤサイだか知らないけどあんな味気も歯ごたえもないモノを食卓にこれでもかと盛られた時のこの私の行き場のない悲しみが………」
「ワコちゃん、こいつ悩みないタイプだわ」
「うん、少なくともみーちゃんの抱えているようなイライラはないっぽいね」
「あれー!?私としては結構深刻な悩みだったんだけどー!?」
両手をわさわささせて抗議の視線を送ってくる久々理だが、そのわさわさと行き場をなくした手が何を意味しているのかが伝わらない。そして彼女の不満は明らかに料理を作った親ではなくブロッコリーという存在そのものへと向いている。野菜を憎んで人を憎まずじゃないが、他人に対する不満というものがないらしい。
そしてもう一つ、今の言葉に聞き逃せない情報があった。
「ところでアンタ、お肉ガツガツ食べるんだ?」
「え?うん食べるよ?だってオイシイし、いつも肉をオカズにお茶碗2杯くらいは食べるかな?ハンバーグとかもいいけどやっぱり一番はステーキや焼き肉だよね!歯ごたえないと食べた気がしないもん」
「ご、ごはん2杯………!!」
「ステーキと焼き肉………!!」
軽く目まいがした。隣の若湖も予想を超える食事量に唖然とし、自分のおなかを少しつつき、若干指がぷよっとめり込んだのを見て、そして二人同時に久々
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