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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第十六話 派遣任務 2
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「「え?」」

「オルセアで護衛任務をしていた局員の間で噂になっていた事があるの。防御魔法を巧みに操り、NGO職員や難民の護衛しきった若い局員がいたって。その局員の通り名が…」

「前衛の守護者?」

私はオウム返しに呟く。確かに、アスカさんにはピッタリの通り名に感じるな。

「ザイオンの盾って、ザイオンってアスカさんの事じゃないですか!」

そうだった。エリオ君の言うとおりザイオンってアスカさんのファミリーネームだ。

「アスカ・ザイオン。そうだね、アスカの苗字でもあるね」

ん?なんだろ?フェイトさん、何か慎重に言葉を選んでいるように見えるけど。

「オルセア派遣は本当に凄惨な任務だったらしいの。局員も何人も亡くなって、大怪我をした人も大勢いた。でも、前衛の守護者がいた部隊だけは、一人の死者を出さずに半年間の任務を遂行したとか。でも、前衛の守護者がアスカだとしたら、なんでCランク魔導師だったんだろ?」

「「どういう事です?」」

フェイトさんの言葉の意味が理解できなくて、私とエリオ君は首を傾げる。

「その時の難民救出も、NGO職員の護衛も、その部隊はズバ抜けて良かったんだって。それこそ、実績だけで昇級できるくらいにね。でも、アスカは試験を受けて昇級したから」

「あ、そうか」

そう言えば、その試験の時にスバルさんとティアさんと仲良くなったって言ってたっけ。

「これ以上は考えても答えは出ないね。とりあえずサーチャーの設置を終わらせちゃおうか」

フェイトさんがそう言って、この話はおしまいになった。

もし前衛の守護者がアスカさんだったして、何で昇級を試験でやったのかは気になるけど…あんまり詮索したら失礼かな?





フェイトside。

アスカが前衛の守護者だとして、何でオルセア任務の実績で昇級しなかったのか。理由は分からないけど、想像はできる。

私は昇格試験の結果発表の時の事を思い出していた。

「不合格を合格にしろとは言いません。自分の合格を取り消してください!」

スバルとティアナの力を借りたから、チームだから一人で合格する事はできないと言ったアスカ。

あの時は、なんてとんでもない事を言う子なんだろうと思ったけど、後になってアスカはチーム、仲間を大切にするって事が分かった。

それを考えれば、たぶんオルセア任務では大切な仲間が傷ついたんじゃないかと思う。

死者が出なかっただけで、怪我人は沢山出た筈だ。

それも、現役を引退しなくてはいけないくらいの大怪我を負った仲間がいたとしたら…

アスカは昇級の話を蹴るだろうと思う。

アスカの性格からして、自分だけそんな手柄を受け取る事なんかできないだろう。

……少し心配
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