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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第四章 魔族の秘密
第40話 二千年前
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」
「民間で、ということか? お前は知らないかもしれないが、民間で許可なく歴史研究をすることは禁止で、それを破って勝手に研究発表しようものなら異端認定だ。
そうしないと一部の研究者や編者にとって都合のいいように歴史を伝えられてしまう恐れがある。当然だろう」
いや、違う――。
都合のいいように歴史を伝えられることを防ぐため、ではない。
逆だ。
都合のいいように歴史を伝えるためにそうしているのだろう。
勝手な研究は禁止。異なる学説を発表すると異端認定。
地動説を封殺していた中世ヨーロッパの教会とやっていることがあまり変わらない。
二千年より前の魔族の状況。
そこには何か隠さなければ都合が悪いことでもあるのだろう。
それこそ、中世ヨーロッパの教会にとっての地動説並に都合が悪い何かが。
その何かは……まあ、だいたい想像は付くが。
「お前は変なことばかりを気にするんだな――あ」
マッチョ男の視線が扉のほうに。
そして少しばつが悪そうな表情をする。
……あ、そういうことね。
扉は閉まっているが、彼は気配を感じたのだろう。
ぼくは扉を開けて外に出た。
「あっ……」
いたのはもちろん勇者である。
「もー、堂々と入ってきたらいいのに」
「そ、そうだけど」
「ハイハイさっさと入る」
腕をつかんで無理やり中に入れた。
「兜を取りに来たんでしょ?」
「それもあるけど……」
「あるけど?」
「……国王陛下から、キミを連れてくるように言われた」
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