第2章:異分子の排除
第34話「思い通りにならない(させない)」
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学園がきっちりと対処する。お前たちは...まぁ、口止め以外は特に何もない。ただし、織斑。お前だけは反省文20枚と二週間の自室謹慎を言い渡す。」
「っ、そ...!」
「文句はないな?言っておくが、織斑の意見は聞かん。自分の思い通りにならないから人を襲うなどと馬鹿げた理由で斬りかかるとはな。」
千冬からの言い渡しに一夏が言い返そうとするも、それを封殺する。
「な...!?」
「...言わなければわからないと思ったか?」
これでも勘の鋭い千冬である。弟の考えている事ならある程度見抜けるのだろう。
「.....まったく、私は育て方を間違ったのだな...。すまない、私の弟がこんな事を仕出かして....。」
「教官....。」
その場にいる全員に頭を下げる千冬に、ラウラは言い様のない悲しさに見舞われる。
秋十と会って色々変わったラウラだが、それでも尊敬する千冬の弱々しい姿は見ていられないのだ。
「ち、違っ...!」
「何が違うというのだ?」
一夏は苦し紛れに事実を否定しようとするが、誰も信用しようとしない。
「ほ、箒...!」
「...どういう事だ一夏....いくらなんでも人を殺そうなどと....!」
唯一洗脳されたままの箒に一夏は頼ろうとする。
しかし、その洗脳は“原作”の箒のようにしただけ。緊急時に人に斬りかかるという愚行を許容させるような洗脳ではない。
「お前はそのような奴じゃなかったはずだ!どうして...!」
「ほ、箒...?」
庇ってくれない事に、予想外だと一夏は茫然とする。
「い、いや、これは...!」
「っ...!みっともないぞ一夏!!」
パァアアン!!
またもや室内に乾いた音が響き渡る。
感極まった箒が、一夏の頬を思いっきり叩いたのだ。
「ぇ....?」
「少しは頭を冷やせ!」
「あ、待て!」
涙を流しながら怒りをぶちまけ、箒は勝手に部屋から出てしまう。
さすがにそれはダメだろうと、シグナムが止めようとしたが、手遅れだった。
「....まぁ、いい。伝えておくべき事は伝えておいたからな。...八神、追いかけたければ追いかけてもいい。...別に、既にお前たちを留めておく必要はないからな。」
「...ありがとうございます。では。」
千冬の言葉にシグナムはそう言って箒を追いかけて行った。
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