暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第34話「思い通りにならない(させない)」
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「くっ....!」

 圧倒的で、ただし一気には決めずにラウラは一夏を追い詰める。







「...圧倒だな。」

「まぁ、さすがに予想してましたけど。」

 観客席では、試合が終わって一段落着いた桜と秋十が、共に試合を見ていた。

「さっきまでと違って盛り上がる訳でもないしね。」

「....というか、何気にこの学園、剣が上手い人結構いますよね?」

 秋十はふとそう思って言葉を漏らす。

「俺に秋十君にマドカちゃん、高町に八神...確かに多いな。他にも薙刀なら簪ちゃん、槍なら生徒会長と...。」

「まぁ、武術ができれば有利になりますしね...。」

 ISでも接近されれば、武術を生かす事ができる。
 そう思いつつ、秋十は呟いた。

「それにしてもラウラ...結構キレてるな...。」

「そりゃあ、秋十君を虐げていた張本人だからな。他にも尊敬する千冬を洗脳していたんだ。むしろ試合で圧倒するのみってだけでもマシな方だろう。」

「あー...。」

 自分も頼りにしていた人達を洗脳された身なので、ラウラの気持ちを察する秋十。
 そんな時、ふと桜は空を見上げる。

「桜さん?」

「....予想じゃ、そろそろか...。」

 空を見上げながらそう呟く桜に、秋十は訝しむ。

「どういうことですか?」

「ん?...なに、実はデュノアの件は終わった訳ではなくてな...。もうすぐ終わりに向かうと俺は予想しているんだ。」

「は、はぁ....?」

 どういうことなのかと、秋十は首を傾げる。

「幸い、デュノア本人は会社(うち)で預かってるから安全だけど、ここはそうはいかん。俺たちで何とかするんだ。」

「...正直、嫌な予感しかしないんですけど。」

 なんとなく何が起こるか予測がつき、秋十は顔を引き攣らせる。

「襲撃?」

「だろうねー。とりあえず念のためユーリとか呼んでおいてくれる?」

「オッケー。その間は任せたよ。桜さん、秋兄。」

 マドカは桜の指示通りにユーリや簪たちを呼びに行っておく。
 襲撃されるのなら、すぐに動けるようにという考えだ。

「(しかしまぁ...見事なまでに“原作”と同じタイミングで試合中止になりそうだな。)」

 “原作”の知識から、確かラウラと一夏の試合で中止になったと思い出す桜。
 それと同時に、アリーナにアラートが響き渡る。

「来たか...。」

【試合は中止です!不審なISが学園に接近しています!来賓の方々と生徒の皆さんは大至急避難してください!繰り返します!】

 山田先生によるアリーナに向けた放送の声が響き渡る。

「...悪いな、巻き込んでしまって。
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