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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第一章 開業
第3話 お誘い
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魔国最高のクオリティなのですよ」
「ふふ、さすがはシルビア……表現の選択も完璧だ。私の魔法は威力も当然魔国一を誇るが、クオリティが最高であるというのが正確な表現だ」
まだ会ったばかりなので何とも言えないのかもしれないが、しゃべると残念なカップルというイメージで固めてよさそうに思えてきた。
さっさと呼び出した用事の話に入ってもらうことにする。
「で、朝からどうしたの?」
「うむ。体が非常に軽いのだ。私も少し腰に痛みがあったのだが、今朝はかなりよくなっている」
「よかったじゃん」
「シルビアも腰の痛みがだいぶ楽になったそうだ」
「はい。マコト様、ありがとうございました」
「いえいえ。よかったですね」
満足そうな笑顔をメイド長に向けたルーカスが、また視線をぼくのほうに戻す。
そしてほんの少しだけ真面目な顔になった。
「しかも不思議なことに、だ」
「ん?」
「気分まで軽くなっている。生きる希望……と言えば大げさなのかもしれないが、視界が開けて明るくなったような錯覚がある」
「ルーカス様、それはきっと錯覚ではありませんわ。わたくしも景色に輝かしさを感じていますから」
「ほお、それなら間違いないな。さすがはシルビア。この国で最も輝かしいメイドだ」
「ウフフフ」
真面目な話が来るのかと思ったらまた脱線。
突っ込む気もないので掛け合いはスルーした。
とりあえず、いきなりぼくの手を調べていた理由はわかった。
二人に施術の効果が出たようで、手に何かあるのか確認しただけのようだ。
「さて、では本題に行きたいのだが」
「うん」
本題に入るまでがやや長かったが、やっと話が進むらしい。
昨日渡された奴隷手帳なるものを開いて、メモの準備をする。
「マコト……お前、王都で開業してみる気はないか?」
……ええ!?
ぼくは驚きのあまり立ち上がってしまった。
「奴隷なのに開業!?」
「ああ。奴隷であろうと、お前の技術が今の魔国に必要。しかも至急。私はそう考えている」
「何か……事情があるんだね」
「ふふふ、そうだな。事情はある」
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