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立ち上がる猛牛
第五話 主砲とストッパーその二
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前期は近鉄で決まりだと思われた。
 二位阪急に五ゲーム以上の差をつけたうえで前期マジックは一桁に迫ろうとしていた。三十四十二敗四引分という圧倒的なものだった。
 そのうえで六月九日に日生球場においてロッテとの試合を行っていた。この西本は一つの決断を下していた。
「スズをですか」
「そや、考えたけどな」
 そのうえでの判断だとだ、西本は言った。
「ちょっと治療に専念させてや」
「左腕が痺れてるんで」
「去年投げ過ぎたせいか」
 それではないかというのだ。
「利き腕に痺れがあるっていうからな、それにや」
「痛風もありますし、スズには」
「今は酒は白ワイン飲んでますけど」
「昔はビールを浴びる様に飲んでましたし」
 同じ左腕で関西の球団にいた江夏豊と親しいので二人でビールをしこたま飲んでいたのだ。ビールが痛風に悪いことは言うまでもない。
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