第1章
旧校舎のディアボロス
第4話 親友の秘密、知りました!
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きげんよう、堕ちた天使さん」
堕天使は爆風で吹っ飛んだ帽子を拾いながら不敵に笑む。
「・・・・・・ふふっ。これは・・・・・・この町がグレモリー家の次期当主の管轄であったとは・・・・・・。そこの悪魔はそちらの眷属、その者は契約者と言ったところか?」
堕天使は帽子に付いた埃を払いながら言う。
俺は別に契約者ってわけじゃないんだがな。
「その子にちょっかいを出すのなら、容赦しないわ」
「ま、今日のところは詫びよう。だが、下僕は放し飼いにしないことだ。私のような者が、散歩がてら狩ってしまうかもしれんぞ?」
堕天使は帽子をかぶり直しながら、上から目線な物言いをする。
「ご忠告痛み入るわ。でも、私のホームで今度こんなマネをしたら、そのときは躊躇なくやらせてもらうから──そのつもりで」
グレモリー先輩は視線を鋭くして堕天使を睨む。
堕天使も怯まず、グレモリー先輩を見据える。
「そのセリフ、そっくりそちらに返そう、グレモリー家の次期当主よ。我が名はドーナシーク。再び見えないことを祈ろう」
そう言い、堕天使ドーナシークはこの場から飛び去っていった。
―○●○―
翼を生やした男が去ってからも、俺はいまだに混乱の最中にいた。
──何がどうしてこうなったんだ・・・・・・?
松田と元浜に連れられてエロDVDを見に行って、途中で抜け出して、体の変化に混乱して当てもなく走ってたら夕麻ちゃんと最後に来た公園に着いて、変な男に追いかけられて殺されそうになったら親友が駆けつけてきて、アクション映画ばりの戦いを繰り広げたと思ったら、そこにリアス先輩が現れて、男はどっかに行ってしまった。──いっぺんにいろいろありすぎて、もうわけわかんねぇよ! 夢だよな!? 夢なんだよな!
「──混乱してるところ悪いが、これは夢じゃねぇよ」
俺の心を見透かしたように明日夏が言う。
「もう一度確認するが、ケガはねえな?」
「あ、ああ・・・・・・」
「なら、いいが」
「いや、よくねぇよ! これは一体なんなんだよ!? なんでリアス先輩がここにいるんだよ!」
「あぁ・・・・・・」
明日夏はリアス先輩のほうを見る。
リアス先輩はそれを見て、仕方がないといった感じの笑みを浮かべる。
「まぁいいわ。もう少し時間を置こうかと思ったけど、こうなっては仕方がないわね。兵藤一誠くん」
「あ、は、はい」
「明日、いままでのことを説明してあげるわ」
・・・・・・いままでのこと・・・・・・?
「先輩、俺のほうでできる範囲の説明をしておきましょうか?」
「そうね。話したことのないヒトよりは、落ち着いて聞いてくれるかもしれないし、お願いするわ」
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