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立ち上がる猛牛
第三話 二つの過ちその八
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ゃう」
「鈴木さんのことを考えて」
「そのうえで、ですね」
「技巧派になってもらう」
「そう考えてますか」
「それやったらな」
 鈴木は決めようとしている顔だった、その顔で言った。
「やってみるか、わしも」
「緩急つけてですか」
「技巧派になる」
「変化球の球種も増やして」
「そうなってみるか」
 こうしてだった、鈴木は遂にだった。
 西本の言葉を受け入れた、そして。
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