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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
21話 一夏VS鈴 その1
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証されている中でしか実力を発揮出来ないという考えだ。

「プレッシャーは不調を加速させるものですが、同時に好調を維持するために、集中力を膨らませるためにも必要です。まあ、一種の劇薬みたいなものですね。取り扱いを間違えると危険という意味で」

 プレッシャーと向き合う方法は人それぞれだろうが、自分に合ったプレッシャーの対処を行えればそれは間違いなく自分にとって武器になる。

「果たして、一夏さんは今感じているプレッシャーをどう対応するかも見ものですよこの戦い。場合によっては根本から修正しないと、とんでもないことになりかねません」

 一夏は強烈なプレッシャーを対処した経験が一切ない。完全に未知の領域の世界だ。だが現在、自分に悪影響を与えているのは間違いない以上それにどうやって向き合うのか。

「孤独な戦いの中、戦うのも、傷つくのも、癒して立ち上がるのも全部1人でしなければなりません。そこに才能とか知識、技術なんて関係ない」

 クスクス、と笑いを零す鬼一。

 その笑みで初めてセシリアは目の前にいる鬼一がどこか違うことを理解した。何が違うのかは分からなかったが、だが、目の前にいるのはもっと危険に感じられた。

「結局、一番大切なのは自分を支えるものは何か……。それを思い出せるかどうか、そういう意味でもこの戦いは面白いものになると思いますよ」

「でも、なんで織斑くんはそんなプレッシャーを感じているの?」

 清香からの質問。

「……以前、一夏さんは織斑先生を守ると言いました。その結果、俺と一夏さんの戦いになりました。そして、それがどれだけ難しいことなのかもなんとなく理解したと思います」

 鬼一は過去を思い出しながら呟く。一夏が何かに悩んでいるのも理解している。だが鬼一は本人から言われない限り対応するつもりは微塵もない。興味すらない。

「これから一夏さんはことあるごとに織斑先生と比べられることになる。それも一夏さんにとっては嫌な形でね。そして織斑先生は気にしないでしょうが、一夏さんの耳には織斑先生を貶すような発言が入ることにもなりますよこれからは」

 自分の体験談から鬼一は楽しそうに笑う。その笑顔にセシリアは自身の背中が震えたことに気づいた。自分の目の前にいるのは本当に鬼一なのか? という疑念が湧き上がる。

「織斑先生の『名』を守るためには自分が織斑先生以上の結果を問われることになる。あのブリュンヒルデ以上の偉業を達成しなければならない。それがどれだけ難しいことか」

 鬼一は一夏がどうしてそこまで姉のことに拘るのか全く知らない。知ろうともしない。だが、その名を貶めないのであれば相応の結果が求められることは理解しているつもりだ。周りを黙らせる結果。

「織斑先生の弟がこんなところで躓く
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