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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
21話 一夏VS鈴 その1
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評価は低いものじゃないと思うけどさ」

 周りの評価は時として必要なものだが、この1件に関しては全くといっていいほど必要なものではない。

「勝負に身を焼かれる人間を評価していいのは、同じ人種だけ。例えばこの試合を見ている連中があんたのことを評価するならそんなもの、今は無視しなさい」

「だけど、他のクラスメイトの評価にだって……」

「それこそナンセンスよ。鬼一とセシリアは自分からだけど、あんたは推薦で出てきたんでしょ? 最終的にあんたが選ばれて、そいつらの評価に影響が出るんだったらそいつらの自業自得よ。自分の評価は自分で決めることよ。それすらも出来ないのに文句を言う資格はないわ」

「鈴、お前そんな喋れるんだな」

「あんたが! そんな! ウジウジしているからでしょうがっ!」

 そこまで喋った鈴は落ち着くように俯いて深呼吸をする。

 顔を上げた鈴の表情は既に落ち着いたもの。

「……でも一夏? 今後、この世界で生きていくんだったら今後それとは比にならないプレッシャーがあるわよ。そのプレッシャーに耐えられるように強くなりなさい」

「……ああ」

 そこまで喋って2人はそれぞれの獲物を利き腕の掌に具現化。もはや迷いはない。

 今はただ、この試合に全力を注ぐことに一夏は覚悟した。

『それでは両者、試合を開始してください』

―――――――――

 雪片弐型の代わりに手にしているのが近接用ブレード『葵』。今回、零落白夜を使うことは出来ないがエネルギー問題をクリア出来るというのは間違いなく利点。ただし、一撃で決着をつけることが出来ないという問題も存在する。

 それについて一夏は鬼一と協力して立ち回りを考えているが、しかしそれが鈴に通用するかというのは別の問題。むしろ、通用しない可能性が強い。今まで『零落白夜』がある前提で動いていたのだからそれも当然。根底から動きを変えることになるのだから。

 だからこそ、鈴の動きに左右される。鈴の動きから情報を集めてそれに合わせて先手を取っていくしか勝算はないと考えられた。

 それは戦略を考える鬼一もそうであるし、鈴も漠然と考えていた。

 そして、鈴はその考えを開幕で否定される。

 なぜなら葵を構えた一夏が迷いなく踏み込んできたからだ。

「へぇ……?」

 僅かながらの驚きが鈴に湧き上がるが混乱するほどのインパクトはない。開幕は慎重に展開されると思っていただけに意表は突かれるが、崩されるほどではなかった。

 双点牙月で一夏を迎え撃つ。

 ―――鬼一と一夏は色々と考えていたみたいだけど、それが結論なの?

 零落白夜が使えなくなった今、長期戦を想定して立ち回ることも可能だったが長期戦に未来があるとは鬼一は考え
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