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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
21話 一夏VS鈴 その1
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1年生の中で、油断していたとはいえセシリアを倒したその『強さ』を知りたかった。その強さを少しでも知ることが出来れば操縦者としてのスキルを磨くヒントがあると思った。

 しかし、誘ったのはよかったが、こんなあからさまな視線の中に入れてしまったことがひたすらに申し訳なかった。しかし、鬼一が微塵も気にしていないことが分かってホッとしたのだ。

「鬼一さんはどっちが勝つと思いますか?」

 セシリアの中では鈴の圧倒的な有利は揺るぎないものだったが、鈴と直接戦ったことがない分正確な評価が難しいのだ。だが、鬼一は2人と直接戦っている。
 セシリアからの質問に鬼一は目を細め、セシリアに視線を向けずに呟く。その声は小さなもので、自分の中で確認するような色合いがあった。

「……勝敗を分けるポイントは2点、ですね」

 その言葉にセシリア以外の3人は首を傾げる。

 それに気づいた様子もなく鬼一は続けた。

「もし、純粋な力勝負、スキル勝負になれば鈴さんの完勝でしょうね。一夏さんは封殺され何もさせてもらえないまま終わった可能性が濃厚でしたね。気持ちでどうこうなるレベルじゃないですから」

 両者と実際に戦い、過去を振り返ることの出来る鬼一の結論は鈴の完勝であった。だけど、事はそう単純ではない。

「しかも鈴さんは一夏さんの試合映像を既に見ている。そして一夏さんは零落白夜を禁じた。その上でトレーニングもして鈴さんの対策も考えましたが、正直心もとないレベルです」

 一夏は決して要領の良い人間ではない。要所を絞って叩き込んだが、それが実を結ぶ可能性は低いと鬼一は感じていた。だが勝算は出来た。それだけでも大きな前進。あとは一夏次第。

「鈴さんは『間合い』で勝負することになるでしょうね」

 技術的、身体的な問題ではなくその手前の問題で鈴は勝負することを選ぶだろうと鬼一は考える。無論、技術も身体能力も活かすつもりだろうがそれはあくまでもオマケでしかない。

「僕と一夏さんとの試合なんかで一夏さんの強い距離は把握しているでしょう。ですが、同時にそこは鈴さんの一番強い距離でもあります」

 お互いの強い距離が同じであるなら、鈴の性格と実力を考えればそこで戦うことは疑う余地はない。なぜなら、自分の技量が相手を上回っているという絶対的な自信があるからだ。

「鈴さんの性格ならそこで戦うことを選択します」

「でも、それって鳳さんも危なくない?」

「一定のリスクは存在しますが、それが一番安全ですよ。お互いの強い間合いが同じなら勝敗を分けるのは技術、反応、経験、身体能力などです。全てに置いて鈴さんが上回っている以上は油断でもしない限り落とすことはないです。まあ、あの顔を見る限り油断はしないでしょうけど」

「じゃあ、織
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