暁 〜小説投稿サイト〜
つま先立ちの恋に慣れたら
水族館
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
いっぱいになる。だが何もわかっていない彼女には釘を刺す必要がありそうだ。唇に手を当てて、どうやら今日何があったのか思い出しているようだった。そんな彼女の空いているほうの手を引いて抱きよせ、耳元でそっとささやく。

 「わっ・・・れ、怜治さんっ・・・!」
 「今日、奈々いつもとなんだか違うよね?水族館でときどき見られてるの、気づかなかった?おかげでちょっとハラハラしてたんだ」
 「・・・・っ」
 「そんな可愛い格好して、化粧して。ほんと気が気じゃなかった」
 「・・・ううっ」
 「誰に教えられたのか知らないけど、そのままの奈々が十分可愛いよ?おしゃれもいいけど、2人きりで会うときだけにしてほしいな」
 「あ・・・は、はい・・・っ」
 「ここも。ここも・・・・ここだって」

 鎖骨、手首、耳と静かにキスを振らせていく。

 「全部俺の、だからね。誰にも見せたくない。だから」
 「ちょ・・っ」

 ワンピースを軽くずらして、鎖骨の少し下に自分の印をつける。

 「見えないところならいいよね?俺のってつけとくよ」
 「ぁ・・・れいじさん・・・・・っ・・・」
 「ん・・・・もうちょい・・・うん、できた」 
 「・・・はずかしいです・・・・・・」
 「消えないように定期的にしなきゃね」
 「!?」
 「・・・だめかな?」
 「〜〜〜っ、怜治さん・・・!!」
 「ね?」
 「もう、知らないです・・・!でも可愛いって思ってくれたなら、満足です」
 「?」
 「少しでも気に入ってもらいたくて、雑誌とか見て調べたり、がんばりましたから。結果的にちょっと困らせちゃったみたいですけど」

 えへへ、と笑う彼女は小悪魔としか思えない。

 「−−−−まいったな」
 「?」
 「離したくなくなったよ」
 「え、れ、怜治さん!?」
 「動いても無駄だよ。しばらくこのままだね」
 「今日、なんかいじわるです・・・」
 「それこそ気のせいじゃない?」
 「気のせいじゃないです!」



   俺を困らせたいとしか 思えないな
       (空回るところも かわいいけど)



 (耳元でささやき続けるの、やめてもらっていいですか?心臓いくつあっても足りません・・・!)
 (芸能人は見つかったらまずいから、外では静かにしなきゃって言ってなかった?)
 (いつもは気にしないのに・・・!)



 お題元:確かに恋だった 様、TOY 様
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ