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第五十三話 長旅は退屈なのです。
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うことか?つまりは最初から我らの本心を見せつけず、あえて第一の目的をまず前面に押し出す。一方でマスメディアを積極的に行使し、相手の世論を和平に持っていく、と、こういうことなのだな?」
「御意。」
フェルナーは得たりという顔をする。
「どう思うか?リッテンハイム侯。」
「うむ、それしかあるまい。かつてカロリーネを追い落としたときも、我らはマスメディアを利用した。今回もそれを繰り返すまでよ。」
「カロリーネか・・・・。」
ふと、ブラウンシュヴァイク公が考え込む表情になった。
「どうかされたか?」
「いや、カロリーネとバウムガルデンの息子は現在生死不明であるが、仮に亡命したとして、その亡命先に自由惑星同盟を選んだのではないかと思ってな。」
「なに!?」
リッテンハイム侯が愕然となったが、すぐに、
「だが、それはもう済んだ話ではないか。カロリーネなど、もはや帝国に対してどうこうできる力は残っておらんわ。それともブラウンシュヴァイク公、まさかカロリーネの奴が我らを暗殺するたわけた行動に出ることを恐れているのか?」
「その可能性がある。だが、むろん小娘とこせがれの細腕では、我らは倒せん。警護の者どももいることだ。」
「そうだとも。あんな小娘たちなど、歯牙にもかける必要などないわ!」
リッテンハイム侯は呵々大笑し、ブラウンシュヴァイク公もつられて大笑いしていた。
だが、フェルナー、そしてアンスバッハ、シュトライトらそれぞれの家臣たちはひそひそと耳打ちしあって真剣な表情で話し込んでいた。



第十三艦隊旗艦エルヴィング――。

カロリーネ・フォン・ゴールデンバウムは、その端正な顔を決意の色に染め上げていた。
「ついに来た・・・。私を追い落としたあのブラウンシュヴァイクとリッテンハイムに復讐できるときが・・・・!!」
彼女は大きく息を吸った。16歳という若い年齢に任せた体の四肢に力が灯る。自由惑星同盟の軍服を着ていても、そのみなぎりははっきりと分かった。
「わ、私を・・・・私を・・・・あんな目に・・・・合わせてくれて・・・・よくも、よくも・・・・!!」
わなわなと全身が震える。あんなに侮辱され、屈辱を受けたことは、カロリーネの前世を含めて、今までないことだった。
「絶対に、許さないんだから!!!」
自室のドアがノックされた。だが、カロリーネ皇女殿下の耳にはその音は入らない。
「・・・・入りますよ。」
「・・・・あれをこうして、こうやって!!」
「・・・・いいですか?!」
「・・・・ああして、こうしてッ!!」
「カロリーネ!!」
「わ、ひゃあっ!!!」
カロリーネ皇女殿下は飛び上った。恐る恐る肩越しに振り返ると、アルフレートが立っている。
「もももももうっ!!!なんでノックしないで入ってくるかなぁ!?びっく
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