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真の醜悪
第五章
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た者共ですな」
「そうした連中のこともいることが今になってわかった」
 人間で最初に死んだ者と言われている閻魔でもというのだ。
「いいか悪いかはわからぬがな」
「ですか、それでは」
「そのことは」
「忘れぬ、決してな」 
 その何処までも卑しい者達について思いつつ言うのだった、それは閻魔にとっても赤鬼青鬼についても見ていて嫌になるものであった。多くの悪人を見てきた彼等にとっても。


真の醜悪   完


                       2016・3・21
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