第八章
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「そこはな」
「そやな、美咲も」
「ずっといたいわ」
「それやったらな」
「神様のおるところも奇麗にしとかな」
「いつもな」
大福さんが言った様にだ。
「そのうえで商売の腕も磨く」
「お好み焼きもたこ焼きも」
「そうしていかなな」
「あかんわ」
二人で話しながらゲームをしていた、そして。
その中でだ、萌美は今の話が一段落したところで美咲のゲームの状況を見つつだ。ふとこんなことを言った。
「そういえばオリックス二十連敗らしいで」
「それ記録やな」
「昨日ソフトバンクに四十点取られて尚且つノーヒットノーランや」
「うわ、凄いなそれ」
美咲も聞いて驚く。
「記録やな」
「三試合連続で二十点以上取られてな」
そのうえでというのだ。
「三試合連続完封負けや」
「大記録やな」
「貧乏神そっち行ったんちゃうか?」
「京セラドームにかいな」
そのオリックスの本拠地にだ。
「それで二十連敗かいな」
「負けに負けてな」
そのうえでというのだ。
「そうなったんかもな」
「きついな、けど阪神のことちゃうし」
美咲はこの言葉は素っ気なく返した。
「別にええか」
「そやな、阪神ちゃうし」
萌美も言う。
「ええか」
「別にな」
こう言って今は二人でゲームセンターで楽しんだ、景気が戻った商店街の中にあるその店の中において。その後で自分の父が間もなく療養所から帰ってくるということも話した美咲だった。
貧乏神 完
2016・8・25
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