暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
魅惑の妖精亭
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どのくらいの価値なんだ?」
「はあ?どうしたいきなり。」
「ち、ちちちちちょっと!カケ・・・ムギュ!?」
割って入ろうとするルイズの顔を手で押さえつけて黙らせる。それを訝し気に見ながら、「何のことかは知らんが・・・」と前置きしてから答えた。
「400あればそうだな・・・平民一人で向こう3年は働かなくても衣食住には困らんだろうな。」
瞬間、静寂が辺りを覆った。だが、普通よりも明らかに温度が低い。その中心地であり、温度を下げる張本人の架は頭の中でヴァロナの言葉を何度も反芻していた。
え? 何? 3年間? 働かなくても? 衣食住に? 困らない? 何それ? メチャメチャ高額ジャネ?
「え、え〜と・・・カケル?」
「るいず」
「ヒィッ!?」
恐る恐る声をかけると、恐ろしいほど底冷えな声が返ってきた。
死んだような目で睨まれて自分の使い魔ながら怯えてしまう。
「今度から財布は俺が管理する。いいな?」
「え、で、でも主人は私であって・・・」
「い・い・な。」
「(コクコク)」
ゲイボルグも真っ青の射貫くような視線に高速で首を上下にするルイズだった。
「え〜と、それで状況を整理するとだな・・・」
場の空気を仕切り直すようにヴァロナが口を開いた。
「現状、お前さんたちがやるべきことは三つ。
一つ、寝る場所の確保、
二つ、資金の確保
三つ、情報収集 と、これでいいな?」
ヴァロナの言葉に架とルイズはうんと頷く。
所持金を失い、もはや途方に暮れた二人は事情を話し彼に助けを求めたわけだ。流石に極秘任務だと話すわけにもいかないので、アンリエッタの名は伏せたのだが。
「ヴァロナは城下町に結構来ているんだろう?何か心当たりはないか。」
最悪、働いて返すという手段もあるが・・・、そう気前よくしてくれる店があるだろうか。
架が考えていると、ヴァロナが「あ〜・・・」と声を漏らした。
「あるにはある。」
「本当か。」
「ああ。店長の性格にやや難ありなんだが、今言った三つの条件は全部クリアできる。どうする?」
どうもこうも他に選択肢が思いつかない以上それに頼るしかない。案内を頼むと「こっちだ。」と言って歩き始めた。
ヴァロナを先頭に架とルイズら三人は歩いている。
「ねぇ、ホントにそこ大丈夫なの?」
「安心しろ。別にヤバいわけじゃない至極真っ当な店だよ。」
不安そうにルイズが尋ねるがヴァロナは普通に返す。が、架は彼の顔がどこか苦々しい表情をしていることが嫌に気になった。
やがて、一つの店が見えてきた。丁度よく店の扉から、一人
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