暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
魅惑の妖精亭
[3/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
。ルイズの顔から、冷や汗が時間と共に増えていった。
普段は主と使い魔という関係だが、今の光景は叱る兄と叱られている妹そのものだろう。
実はこれ、架の妹である茜が今のルイズと同様悪いことをしてそれを隠していた時に架がよく使っていた方法だった。彼女たちとて馬鹿ではない。自分が行いに非があることくらい分かっている。だが、この年頃の子は無理やり聞き出そうとしても却って意固地になってしまい余計に口を開かなくなる。だから、架は何も言わない。その代わり決して逃がさない。相手が自分の非を隠すことに罪悪感を覚え、それに耐えかねるまで。
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあ」
数分を要し、ようやくルイズが諦めのため息をついた。どうやら話した方が楽だということにようやく気付いたらしい。
「(ふむ、茜よりは短かったな。)」と架は感じていた。因みに架と茜のこの対決の最長時間は3時間である。その間流れた異様な空気に、場に居合わせていた士郎、凛、セイバー、ついでにアーチャーのSAN値がガリガリ削られたのはご愁傷さまといったところだろう。
さしもの歴戦の強者たるセイバーやアーチャーも、「騎士同士の果たし合いを見ているかのようでした。」「何人たりともあれに介入することは許されまい。」と漏らしていたとか。
「それで、何に使ったんだ?」
「・・・」
架がもう一度尋ねると、ルイズは黙ってとある建物を指さした。
店の名前は読めなかったが、雰囲気で架は察した。所謂「カジノ」である。
「・・・いくら使った?」
「・・・・・・・・ぜんぶ」
「はあ・・・。」
てっきり装飾品か何か買ってしまったのかと予想していただけに、架の落胆は大きかった。まさか初日から持ち金がゼロとなってしまうとは。しかも姫様から頂いた物を賭博で摩ったなんて罰当たりもいいところである。
「だ、大丈夫よ。400エキューなんて大した額じゃないわけだし・・・」
シュンとなりつつもルイズは言い訳する。
確かに架はこの世界の金銭価値は完璧には理解していない。ルイズが大丈夫というのなら本当にそうなのかもしれない。
さてどうしたものかと考えていると――――
「お前ら何やっているんだこんなトコで?しっかもそんなチャチな恰好で。」
「「ヴァロナ!?」」
二人の前に現れたのはアサシンことヴァロナだった。どうやらコルベールからお使いを頼まれていたところ偶然二人を発見したらしい。
丁度いいとばかりに架はヴァロナに聞いてみた。
「なあ、400エキューってこの国じゃあ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ