=体力測定編= クラスセレクト
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「いくぞ必殺のぉぉっ!!驚天断世究極螺旋滅・臨・弾〜〜〜〜〜〜んッ!!」
最早何が言いたいのかさっぱりわからない叫び声をあげる褐色の少女の掌が信じられない速度で『回転』し、まるで彗星のような速度で空を切り裂く。投げ飛ばした少女は「お〜〜!」と自分のボール投げの結果に満足そうだったが、想像以上に球の減速が早かったのか次第に不満げな表情に変化していく。
「飛距離、343メートル!!」
「む〜!ミスター爆豪に全然届いてないし〜!!まだ私のジャイロは完成してないということか!」
などと言っているが、実際には彼女は肩『そのもの』を回転させながら手首『そのもの』を一緒に高速回転し、更には推測も混じるが指も回転させてボールをブン投げた。体格は細めだというのにその無限の回転速度から生み出される投擲は、メジャーにも通用する世界最強のジャイロボールだ。
――『個性』、『回転』!!全身の関節に切れ目があり、そこ起点にドリルのように凄く回る!!
――使い過ぎると体が熱を持ったり回転の反動で大変だ!油分をたくさん取ると回転が良くなるぞ!
削岩磨輪里。
由緒正しきこんがり日焼けの褐色ガールである。背丈は他の女子と変わりないが、黄色と黒の警戒色ヘアーと鼻先の絆創膏がチャーミング。どうやら削岩工事のプロらしく、かなりお転婆らしい。周囲に『ミスター○○』、『ミス××』という独特の渾名をつけている。テンションの高さは葉隠さんに似てる、かな?
「全身回転の個性……ピッチングマシーンみてぇ」
「お、ミスター水落石!今は寝てないんだね!」
「俺だって寝ない時もあるからね?というかヒュノプスって何?」
試験終了直後に爆睡したという葉隠の証言を聞いて以来この子は俺のことを執拗にヒュノプス呼ばわりしてくるが、本当にヒュノプスって何なんだろうか。割と本気で気になるのだが、残念なことに目の前の少女はパワフルかつマイペースなので俺の話を聞いてくれない。世界はいつだって俺に辛く当たる。
「すごいでしょ、回転!でもね、回し過ぎるとジャイロ効果を相殺しきれなくなったりして使いこなすの大変なんだー!バランスを取るために反対の手を回したりもするし!」
「初期のダイ・ガードみたいな悩み抱えてんのね………時にドリル少女よ、ヒュノプスって何?」
「でさー!能力を鍛える意味も込めて熱中したのが人力ドリル回転!!これで裏山の岩盤を抉りに抉りまくって崩落が起きて警察に怒られちゃった!テヘっ♪」
「大事件!?………あと磨輪里さん、ヒュノプスってな……」
「ああーっ!?ミス麗日が飛距離∞出したぁ!?
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