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Eipic10-B機械仕掛けの少女〜Team Sycorax〜
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ャロとティアさんのところにルールーとアギトが行って、スバルさんとギンガさんはクイントさんとの戦闘を開始したのが見えた。そして起き上がったと同時・・・

「大人しくしてくれれば、痛くしないから・・・!」

――ボーデンドンナー――

リヴィーはギリギリ目に見える範囲内の速度で真正面から突っ込んで来た。高速移動魔法だ。瞬間移動と高速移動、両方の移動方法を持ってるようだ。厄介なのは瞬間移動で、効果発生時の前後がまったく察知できない。だから奇襲し放題のはずなのに、どうしてただの高速移動魔法を今、使ったんだろう・・・。

――ラケーテンホルン――

リヴィーは高速移動による勢いのままに魔力を両脚に付加して飛び蹴りを繰り出してきた。直感のままに僕は受けずに横っ跳びして躱した。それが正解だってことをすぐに知る。リヴィーの飛び蹴りは、プール内に林立してる支柱を大きく穿って丸ごと1本をダメにした。濛々と立ち上る砂煙の中から・・・

――ボーデンドンナー――

「避けないで」

リヴィーが高速移動でまた突っ込んで来た。真正面から突っ込んで来るならカウンターを狙って待ち構えれば良い。カートリッジをロードしてカウンターに備える。リヴィーの一挙手一投足に全ての意識を割いて、リヴィーが飛び蹴り状態に移ったのをギリギリだけど目で捉えることが出来た。

(ここだ!)

――スピーアシュナイデン――

――ヒンメルブリッツ――

僕は“ストラーダ”を横薙ぎに振るった。確実に入るタイミングだったはず。でも、僕の“ストラーダ”は空を切った。当たる直前、リヴィーは空中で方向転換をしたんだ、僕の頭上へと。リヴィーは何も無い宙を蹴ったのが僅かだけど見えた。そんな移動魔法も使えるなんて・・・。

「これで・・・」

――ヒンメルブリッツ――

「終わり・・・!」

――ガイストロースラケーテ――

頭上を見上げたと同時、リヴィーは全身から魔力を放出したうえで僕へと突撃していた。すかさず「ソニックムーブ!」を使って後退。直後、砲撃のように地面に着弾したリヴィーが放出していた魔力が大きく爆発した。その威力は地面に直径15m・深さ1mのクレーターを作った。

「こらー! そんな威力が高い魔法ばっかり使わないの! 私だけじゃなくて大事なお姉ちゃんも瓦礫の下敷きになるでしょ!」

どこからか聞こえるクイントさんの怒声。チラッと周囲を見回せば、スバルさんとギンガさん、そしてクイントさんの3人は揃ってウイングロードを発動していて、プールの天井近くで空戦を広げていた。しかもスバルさんとギンガさんの猛攻をクイントさんは余裕で捌いてた。

「そうだぞリヴィー! いくらあたし達でもあんな分厚い岩盤に押し潰されたら死ぬって!」

「ごめん」

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