第8話:万華鏡の少女たちとの出会い、そして〜
[8/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
そうして3人と挨拶を交わしているマシュは、知り合って1日も経っていない俺が言うのもなんだが、楽しそうだった。
頃合いを見計らって、俺も改めて挨拶をする。
「一応俺も改めてって形になるのかな。衛宮士郎だ。よろしくな。」
「「「うん、私のほうこそよろしくね、お兄ちゃん!」」」
3人とも息ぴったりに、笑顔で返事をしてくる。
「はは、凄くハモってるな。」
「ううん、私が一番だったよお兄ちゃん!」
「何言ってんの、一番はわ・た・し!」
「イリヤもクロも違う、私が一番。」
「なんですって、この〜!」 「何よ、やる気?」 「これは絶対退けない・・・!」
そして何故か誰が一番早く俺に挨拶をしたのかで喧嘩しそうになる。
「お前ら落ち着け。頭ならあとでいくらでも撫でてやるから。な?」
「「「・・・ホント?」」」
「ああ、だから落ち着け。それで話は変わるんだけど聞きたいこととかないか?こんな状況下だけど可能な限り答えるからさ。」
「・・・・・・・・」
その一言で3人は暫し沈黙する。そしてクロが口を開く。
「じゃあひとつ私から質問。その体の傷は大丈夫なの? そこそこの怪我なのに、その・・・・・」
美遊が言わんとすることも、何となく分かる。 俺はさっきアサシンの魔力による爆発を直で浴びてしまい、火傷で皮膚なんて溶けたバターみたいになっていただろう。
だが今の俺は打撲と切り傷、後は少しの火傷ぐらいで、戦闘は出来ないものの、命に別状はない。 俺は一応、クロに尋ねた。
「傷が今も独りでに治っていってるんだろ? しかもイリヤが、より正確に言えばセイバーのクラスカードが近づくと、治るスピードが増してるんじゃないのか?」
「・・・・・・ええ。 ソレは、何なの? そんな魔術、見たことがないわ・・・・・・」
「私も気になります。先輩、それは何なのですか?」
クロ、イリヤ、美遊、マシュの目からみれば、確かに魔術に見えるかもしれない。 だがアレは、魔術ではない。
俺が一つの可能性の未来の俺と死闘を繰り広げたとき、奴は言った。 彼女の鞘の加護によって、衛宮士郎は立ち上がっていると。
そしてその鞘と言えば、剣とセットでなければ話にならない。 幸い剣の英霊であるセイバーに確かめてみれば、それの正体はすぐに分かった。
ーーー全て遠き理想郷。
前回の聖杯戦争で、セイバーのマスターである爺さんが召喚の触媒として使用した、アーサー王が紛失したハズの宝具。 それが俺の身体の中に入っているらしい。
セイバー曰く、長らく融合していたせいで、そのカタチは最早鞘ではないらしいが、その能力は変わらないようで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ