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Fate/kaleid night order
第8話:万華鏡の少女たちとの出会い、そして〜
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美遊《救えた命》を恨むなんてことは決してしてないと思うぞ。」

「っ・・・・・・・・・!」

その言葉に美遊が目を伏せる。 その姿に、胸が少し痛んだ。
ああなるほど。 記憶を経験したうえで尚思うが、どうやら俺とあいつは本当に、似ているようだ。 目の前で泣いているこの娘に、ここまで入れ込むのだから。まあ当然と言われれば、それまでなのだが。

「・・・・・・お前の兄貴の気持ち、少し分かるぞ」

「え?」

「美遊は何というか、守りたくなる。 囚われのお姫様とか、捨てられた子犬みたいな感じかな」

 あ、一気に赤くなった。 ぼんっ、みたいな効果音までしっかり聞こえたし。 美遊はすぐに俺から距離を取るやいなや、視線を逸らして。

「・・・・・・誤魔化そうったって、ダメだからね。」

「誤魔化そうだなんて、人聞きが悪いな。 本当のことなのに」

「そうですよ〜。出会って間もないのに、それをお分かりとはやっぱり士郎さんはどの世界でも主人公してますね〜。んでもってロリコンから、節操なしに進化してましたか。これはもう妄想が捗りまくりですよ〜。」


急に俺と美遊の間に、俺たちの世界でも悪い意味で大活躍してくれた一級品魔術礼装である性格破綻ドSステッキ(マジカルルビー)がヒラヒラと飛び込んでくる。


「うるさいぞルビー。お前もこっちのイリヤの世界でもほんとに相変わらずだな。あと節操なしって何だ、節操なしって。」

「えー、私は事実をありのままに丁寧に述べてあげてるだけですよ〜(笑)」

「お前なあ・・・(怒)」


コイツ本気(マジ)で解体してやろうかと思った時だった。


「何言ってるのルビー!お兄ちゃんはちょっとエッチなところもあるけど節操なしなんかじゃないよ!あっ、お兄ちゃんは気にしないでそのまま美遊と話してていいからね!」

「あ、ああ。」

「ひょっ!ひひふぁふぁん。ひふぁい、ひふぁいへふっへふぁ!」


イリヤがそう言ってルビーを羽をめちゃくちゃ引っ張って懲らしめてくれる。正直有難いが・・・・・・イリヤ。さっきのそれ、一部フォローになってないからな。


そして気恥ずかしさを向こうに追いやって、俺は話を再開する。


「・・・・・・別に、並行世界の俺にしてたみたいに接したって良いんだぞ? 美遊が呼びやすいように、したいようにすれば良い」

「っ、そ、それは・・・・・・っ!」

「っ!あぁもう!」

「そんな風に考え込むのは一向に構わないけど、少しは自分の気持ちに素直になれっ。 小学生は、多少ワガママ言ったって許される年頃なんだから」


美遊が押し黙る。 彼女の過去の事情を知った筈なのに、それを無視するように怒鳴って
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