第2節:A.D.2015 〜人理継続保障機関フィニス?カルデア@ 正面玄関前にて〜
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イギリスにいたというのは一体どういう意味なんだね?君は記憶障害を起こしてるんじゃなかったのかい?」
「いえ。俺が今年が何年かを間違えたのは記憶障害が原因じゃないんですよ。というより俺は、遠坂もそうでしょうけど記憶障害を起こしてる訳じゃないんです。」
「えっ、それじゃあ益々もって解らないのですが、どうして今が何年かを間違えたのですか、先輩?ひょっとして本当に2006年からいらっしゃったんですか?」
「その通りだよ。マシュ。俺とあと遠坂は嘘じゃなく、西暦2006年からやって来たんだ。」
「では、本当に2006年からいらっしゃったんですね。」
「ああ、そうなんだ。それで原因を具体的かつ簡単に言うと、俺と遠坂は2006年のイギリスで遠坂が製作した宝石剣っていう魔術礼装の試作品の実験をしてたんだ。で、これは途中までは上手くいってたんだ。だけど、その途中で試作品に組み間違いがあることが判ってその直後に試作品が暴走。その時に試作品が辺り一帯に放った魔力光から生じた渦に呑み込まれて、そのあとは気がついたら此処に居たって訳なんだ。」
「成る程、そういうことだったのか。すまなかった、だが全く他意は無かったんだ。君と遠坂君の2人に対して記憶障害が起きていると私が勝手に早とちりしてしまっただけなんだ。これは信じて欲しい。」
「私もです。先輩、本当にすみませんでした。」
「2人が解ってくれたなら、それでいいですし、2人は何も悪くないですよ。だから頭を上げて下さい。教授とマシュは、本来なら当然のことを考えてただけじゃないですか。」
「有難う、君にそう言ってもらえると救われるよ。」
「よ、止して下さい。これは別にただの勘違いであってそんな深刻な問題じゃないですよ。」
「そうかね?君がそう言ってくれるのなら、マシュ、君にすぐに伝えるようにと私が所長から言われた件を話させてもらうとしよう。と言っても、この少年との今までの会話のおかげであらかたは話したようなものなんだがね。」
「それはつまり、教授が私に伝えたかったこととは私が今恐らく医務室に居るであろう遠坂凛さんに会って彼女の話をいろいろと聞いてあげなさいといったものだったということですね。」
「ああ、殆ど正解だよ、マシュ。正確に言うと、所長はあと約10分後に行われる今日の為にカルデアに集められたマスター候補生47人への軽い講話とそれから2時間後にあるファーストミッションの準備で忙しくて自分では彼女の話を聞いてあげられないから、マシュが代わりに
彼女に会って話を聞いてあげて欲しいということなんだ。」
(ん?また知らない単語が出てきたな。)
「成る程、解りました。それにしてもやっぱり所長は優しい方ですね。」
「ああ、まったくだよ。」
俺はマシ
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