第2節:A.D.2015 〜人理継続保障機関フィニス?カルデア@ 正面玄関前にて〜
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っ、何だって?君、今年は2006年だとマシュに言ったのかね?」
マシュが頷くのを見た後、こっちに向き直り確認を促してきた。
「はい。そうですが、俺、何か可笑しなことを言ってしまいましたか?」
俺もそれに合わせて、確認をとるように眉をひそめながら聞き返した。
すると、レフ教授は「いや、そういうことじゃないんだが・・・。ああいや、しかしなあ、なんてことだ。」と言いながら顔を手で抑えた。そして次に彼が言ったことは、俺にとって安易に聞き流せないものだった。
「まさか、君にも記憶障害が起きているとは。所長に何と言えば良いだろうな。」
その瞬間、俺の口から疑問が次々に飛び出す。
「どういうことですか、俺に記憶障害が起きているって?あと『君にも』ってことは俺の他にも記憶障害と思われてるやつがいるってことなんですか?」
「先輩、とりあえず落ち着いて私と教授が今から言う話を聞いてください。いいですか、今年は2006年ではなく2015年なんです。大事なことなのでもう一度言わせてもらいます、今は西暦2006年ではなく西暦2015年です、先輩。」
その瞬間、俺はマシュの言った内容に頭を思いっきりハンマーか何かで打たれたようなショックを受けた。
「嘘、だろ・・・。」
「いいえ、すぐには信じられないかもしれませんが事実です。先輩」
俺はそれが信じられず何故か思わず辺りを見回してしまった。すると目に入った時計の仕様が俺が知っている長針と短針で時を刻むものではなく、時刻に応じて映像が時計のガラス部分に投映されるものだった。成る程これは2006年の時点ではありえないものだ。どうやら本当に今はマシュの言う通り2015年らしい。
(だとするとあの試作品は俺を、多分遠坂もだけど9年先の世界に飛ばしたんだな。ハア、とんでもない"うっかり"をしてくれたなあ、遠坂も。)
「ああ、マシュの言った通りだよ。そして、君が記憶障害を起こしているのは、多分此処に入館する際のシュミレートの時にコンピューターがバグかエラーを起こして、その影響が君に及んだ為だろう。それとね、先程私が『君にも』という言い方をしたのは、今日君に会うちょっと前に実はもう1人、記憶障害を起こしていると思われる子に会ったからなんだ。」
(ん?それってもしかして・・・・・?)
「もしかしたら教授、その子は遠坂凛っていう名前の19歳の女の子じゃないですか?」
「えっ?何故君がそのことを知っているんだい?」
「それは、俺と遠坂が知り合いでカルデア?にやって来る直前まで一緒にイギリスにいたからですよ。」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。君とあの遠坂凛という女の子が知り合いなのは解った。だが君とあの子が此処に来る直前まで一緒に
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