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STARDUST唐eLAMEHAZE
第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#16
DARK BLUE MOON[ 〜Scar Faith〜
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沿いの、繁華街からはやや逸れた道だが、それでも人通りはそれなりに有り
只でさえ目立つ二人は周囲の注目を一心に浴びるコトとなる。
 好奇の視線と無分別な言葉、その意味が解らないのがせめてもの救いだった。
「……」
 背から感じる、少女の鼓動と体温。
 長い髪がサラサラと首筋にかかるのが、妙にこそばゆい。
 自分でもらしくないコトをしているとは想ったが、
でも疲れたというのならソレは本当だろうし
何より肝心な時にはいてやれなかった自分だから、
コレ位のワガママを聞いてやるのは別段苦ではなかった。
 それに、不調なら不調なりに、この少女はよく頑張ったと想うし、
今までこうして誰かに “甘える” コト等、一度もなかったのかもしれない。
 なら、甘えるだけ甘えれば良い。
 今までは出来なかった分、好きなだけ。
 背や胸くらいなら、貸してやれる。
「あ、あの、もしかして、重い、かな? 私」
 己を背負ったまま無言で歩を進める承太郎に憂慮したのか、
シャナが気を揉んだような口調で問いかける。
「……」
 何を言うかと想えば、こんな小さな躰の一体どこに、
身の丈に匹敵する大太刀を縦横無尽に(ふる)う力が在るのかと承太郎は返す。
「軽過ぎるくれーさ。もっときっちりメシ喰わねーと、
いつまで経ってもデカくなんねーぞ」
「う、うるさいうるさい。ヴィルヘルミナみたいなコト言うな」
 目の前にある承太郎の帽子をポカスカやりながら、
シャナはその白い頬を真っ赤にして言った。
「前にオメーが言ってた、スッゲー強ぇっていうあのメイドサンか?
今どこにいるか解らねーんだったよな?」
「うん……」
 シャナは手を止め、再び承太郎の肩に顔を置く。
 大海に沈んだ『天道宮』 で、不器用に生真面目に、
そして深情に自分に接してくれた、一人の優艶なフレイムヘイズ。
 逢いたい。
 ただ純粋に、そう想った。
 こんな気持ちで逢うコトは、向こうは望まない筈だけど。
 でも、逢いたい。
 最初にする事は、一番始めに伝える事は、もう、決まっているから。
「逢えるさ」
「!!」
 その自分の心中を見透かしたように、承太郎がそう言った。
「生きてりゃあ、いつかきっと。
オメーにとって大事な相手なら、
向こうにとってもそうだろうからな」
「う、うん!」
 何の確信も根拠もない言葉だけど、承太郎がそう言うのなら、本当のように想えてくる。
 首筋に絡める腕に力を込め、麝香の残り香が立ち昇る首筋に少女は再び顔を埋めた。
 天には、無数の星々と眼の冴えるような満面の月。
 耳元で間断なくさざめく波の音、潮の匂い。
 そびえ立つビル群や水面を走るクルーザーのネオンサインにライトアップされ、
たくさんの宝石を()かしたよ
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