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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第63話:モブらはみんな生きている 四
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る者が多数存在している。
にも拘わらず、先日目撃された美女とのケーキデートの所為で、上司のように幅広く女性関係を展開してると噂されている。
これらの噂が消えないのは仕方ない事だと思う。
だってウルフ様……格好いいんですモノ!
私と初めて会った時は、数分しか一緒に居られなかったのに、メイドになって再会した時『あれ? 君……何時ぞやにハゲちゃびん共等からナンパされてた
娘
(
こ
)
だよね。メイドになったんだ』と忘れないでいてくれたの。
「こら、手が止まってるぞ。昨晩の酒が残ってるのか?」
私が窓を拭く手を止め、ボーッと空を眺めながらウルフ様の事を考えてると、同期メイドのグレースが話しかけてきた。
「ち、違うよぉ〜」
「じゃ、またウルフ様の事を考えてたな」
図星である。彼女とは仲が良く、私がウルフ様目当てでメイドになった事も知っている。
「まぁ〜……そんなとこ……」
「やれやれ……メイド長に見つかったら、また怒られるわよ。上級メイドが急に居なくなって、お偉方は大変みたいなんだから……ましてやマオの退職には、ウルフ様が絡んでるって噂もあるんだから」
「何、それ!? 如何いう事??」
何でウルフ様がマオさんの退職に関係してるのよ!?
故郷の両親が病に倒れたのが退職の理由じゃないの?
「昨晩の送別会に、王家を代表してウルフ様がお見えになったでしょ」
「来たわ……私は、あの時点でウルフ様にしか目が行かなくなったんだもの」
そう、送別会の主役を無視して、ウルフ様の近くで飲むチャンスを覗っていたのだ……ただ、お帰りになるのが早すぎて、隣で飲む事は出来なかったけど。
「マオがね……ウルフ様が来た瞬間に顔を顰めたのよ。常に顔色一つ変えない上級メイドが、ウルフ様の登場で顔を歪めたの!」
「……それが何よ?」
「解らない? マオとウルフ様は付き合ってて、マオの方から求婚したんだと思うの。でもウルフ様は王家入りの為に姫様の誰かとお付き合いしてて、断ったんだと思うわ。王家に入る事を野心として持ってる男に、求婚してきた平民の女は邪魔よね。付き合ってる事を姫様に知られたら大問題だもの。……で、地位を利用してマオを辞めさせたんだと噂されてるの」
「そんな……ウルフ様がそんな酷いことする訳ないわ!」
「如何かしらねぇ……ちょっと前に噂になったケーキデート美女との事で、随分と姫様に言い訳してたって言われてるわよ。変な噂が立つのを極端に嫌がってる節があるけどねぇ……」
「でも、それだけの理由で優秀なメイドをクビに出来るの?」
「さぁ……私には判らないわ。でも彼には、それだけ
権力
(
ちから
)
があると思うわよ」
そうかもしれないけど……マオさんの辞職は別の理由よ! きっと……多分……
「まぁそんな事より、上級メ
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