第5話
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
分からないよ。ただ、彼女を手に入れたいって気持ちはあるから……)
女性の邪魔にならない様に小声で話す2人。
女性の考える時間が長くなっており、2人とも『これは駄目かもわからんね』と思い始めていた時。
「すいません」
という声が聞こえ『駄目だったか……』と2人が同時に思う。
「そうか……」
と暢介が呟くと。
「いえ、私じゃないですよ」
と女性が首を横に振りながら言う。
「声、外の方からだね」
そう言って久遠は席を立つと扉を開け、廊下に顔を出す。
すると……
「あっ、あなたは」
という久遠の驚く声。
そして。
「おっ、そちらにおられたのですか。お連れの方もそちらに?」
「は、はぃ」
聞き覚えのある声、長老格の老人の声である。
二三言葉を交わし、老人が女性の部屋に入ってくる。
久遠は老人を部屋に通した後、暢介の隣に戻り席に着いた。
老人も女性にすすめられ席に座る。
「僕達の方の部屋の前に立っていましたけど、僕達に用だったんですか?」
「ええ。一つ頼みたい事がありましてな」
「頼みたい事?」
暢介と久遠は頭に ? を浮かべながら顔を見合わせる。
(頼みたい事って何だろ?)
(さぁ? でも、頼まれて断るのも何だし、話を聞いてから……)
目と目の会話で結論を出し頷く2人。
「えっと、内容次第ですが一体何を頼むおつもりで?」
「頼み事と言うのはですな……逃げ出した領主に代わり、ここを治めてもらいたいという事で」
「あぁ治めるね……へ?」
老人からの申し出に暢介と久遠の目が点になる。
まるで予想していなかったといった所だ。
「なんで僕達にそれを?」
「あなた方は義勇軍ですが、今は本拠となる場所がなく彷徨っている状況でございましょう。ならばここを本拠にし活動を行う方が良いかと思いましてな」
老人の言葉に久遠は俯く。
そして、そのままの状態で口を開く。
「……本音は何ですか?」
「賊を倒したとはいえ、まだまだ賊はおります。守って頂きたいのが本音でしょうか」
「なるほど、それでこの地を本拠として申し出てるんですね」
「ええ。いかがでしょうか?」
「ちょっと待って下さい……相談させていただけませんか」
暢介の言葉に老人は頷く。
「どうする久遠」
「悪い話じゃないんだよ……ここを治めるって事はね……」
「……でもさ、ここって本来の領主がいるんだよね……その人が戻ってきたら揉めるんじゃ」
「賊を恐れて逃げたのが戻ってくるとは思わ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ