第5話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
え中なんだよ! 早く、痛っ! さっきから置物とか投げつけられてるんだよ」
「着替え中なの! し、失礼しました」
そう言って2人は女性の部屋から逃げる様に出て行った。
「いてぇ……結構大きな置物をぶつけられたぞ……」
そう言って置物が当たった部分を擦る暢介。
そしてジト目で久遠の方を見る。
「思ったけど、久遠が入ろうと言わずに彼女からどうぞって言われるまで待ってればよかったんじゃないか」
「……」
そう言った暢介に対して、久遠は視線を逸らし口笛を吹きながらかわす。
しかし、暢介の視線が気になるのか。
「……ごめん」
と頭を下げる。
「まぁ投げつけられたのが顔とかに当たらなくて良かったよ……しかし、俺達の印象悪くなったんじゃないか」
「そうだね。着替え中に勝手に入っちゃったからね」
しまったなぁという表情を浮かべる2人。
そうしていると、室内から「どうぞ」という声が聞こえたので、2人は再び女性の部屋に入った。
「「さっきはごめんなさい」」
部屋に入るなり暢介と久遠の2人は頭を下げ、女性に謝罪した。
着替えが終わっていた女性はソフト帽を被っていた。
「さっきの事は気にしてませんよ……まぁ、私も置物を投げつけてしまったので、お怪我はありませんでしたか?」
「あぁ、大丈夫だよ。身体は丈夫な方なんでね」
そう暢介は返す。
先ほどの投げられた中に剣などが無かったのが幸いだった事だろう。
置物ぐらいぶつけられても急所に入らなければどうという事は無い。
「そうでしたか。所で、私に何か様だったんでしょうか?」
「あぁ、そうだった……久遠」
暢介が久遠の方を見ると久遠は頷き、女性に話しかけた。
「先ほどの戦闘では暢介を守ってくださり、ありがとうございます」
「いえ、当然の事をしたまでで」
「それに、暢介からあなたの剣術が大変素晴らしかったと聞きました」
「そんな素晴らしいとは……」
褒められた事が恥ずかしいのか女性はソフト帽のツバの部分を掴み弄りだした。
「それで一つ聞きたいんですけど、あなたはどこかに仕えているんでしょうか?」
「いいえ。私はどこにも」
「そうでしたか。良かったら、僕達と一緒に行きませんか?」
その言葉に女性は弄っていた手を止め、目をパチクリさせる。
どこかの勢力から仕官要請が来るのではなく、義勇軍からの要請。
「一緒にというと、義勇軍にですか?」
「ええ」
久遠の言葉に女性は考え込む。
(どうなんだ? 義勇軍からの要請とか受ける人いるのか?)
(
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ